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かわぐちかいじ : 藤井哲夫 / 僕はビートルズ 1 (講談社/文庫)

MANGA OPEN大賞の新人賞受賞した原作をあの「沈黙の艦隊」で
有名なかわぐちかいじが漫画化した作品。普段コミックを読む習慣が
ない為、こんな作品があること自体知りませんでした..。

現代におけるビートルズ・コピーバンドである「FAB 4」。
本家ビートルズ同様に活動を続けるうちに、心は離れ
それぞれが求める音楽(ビートルズ)を鳴らす為に
メンバー脱退の危機を迎える事になるのですが...
ここで、不慮の事故により、ポールとジョージである
ショウとマコトがなんと昭和36年(1961年)にタイムスリップ。
...このシナリオというかアイディアを成立させるには仕方ないですね。
方法はこれしかない(笑)。
まぁ...タイムスリップものは嫌いじゃないし、むしろ好き。
多分コレは小学生の時に観た「戦国自衛隊」の影響かも。

要は...ビートルズのデビュー前の時代に来た彼等は
こともあろうに人前でビートルズの曲を自分達のオリジナルだと
偽って演奏をしてしまう。しかも確信犯的な意思を持って。
ここから一気にストーリーが展開していき、ご都合主義だろうと
なんだろうとワクワクします。まるで思春期にもし自分が◯◯だったら...
と重い描くアレですな。

こんな面白いなら一巻だけ買って失敗した。
続きが気になるー。

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# by neon_books | 2014-10-27 22:05 | 国内作家か~

西尾維新 / 憑物語 (講談社/講談社BOX)

今作のアートワークの童女...だれだったっけ...
と思いながら読み始めるも、例によっての前半部分は
どの部分の伏線になるのかも不明でアヤシい阿良々木くんの
ハーレムパートで幕を開けます。
今作は終焉に向かうラストシリーズの幕開けとの事ですが
阿良々木くん自身に起こる怪異を巡ってのお話。
そしてようやく表紙の童女...「斧乃木余接」の登場。

今作自体がラストに向けての伏線、そしてラスボスを
示唆するような描写もありましたが、
なんとなくミスリードを誘っているような節もあり
まだまだ目が離せない展開。確実に後にもう一線交える
事になるであろう圧倒的な暴力による陰陽師「影縫余弦」
の登場などが自然に展開され、ラストへ向かうにあたって
その序章感は充分。

やはり阿良々木くんに起こってしまったトラブルは
そのまま先送りだし、今作そのもののエンディングは
あっけないものの、ラストの戦場ケ原とのほっこりシーンに
一気に持っていかれます。

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# by neon_books | 2014-10-27 00:01 | 国内作家な~

下村敦史 / 闇に香る嘘 (講談社/ハードカバー)

第60回乱歩賞受賞作品。
69歳の老人、しかも全盲という異例の主人公設定。
主人公の失った視覚の描写がすんなり読み込めて
非常に安定して、自然に主人公の世界に入っていけます。
中国残留孤児としてお互い時期を別々に帰国した兄弟。
主人公が自らの所為で失った家族。
その家族を取り戻す為に兄との久々の再会が、主人公に
大きな疑惑を生む事になる。「果たしてこの兄は、中国で
生き別れた本当の兄なのか?」

残留孤児問題が絡む以上、重たい社会派作品なのかと思えば
本質はもっと身近な「家族」をテーマにし、視覚を失った主人公が
その心までを閉ざしてしまった事で生んだ様々なものを取り戻す
再生の物語として非常に素晴らしく、何度も目頭が潤んでしまいます。

随所に散りばめられた伏線が大小織り交ぜて、後半に
はまっていく展開。そしてネガポジのように一気に
その世界が反転していく展開は、圧巻的に面白い。
そして何より、登場人物に悪人がいないのも素敵です。
映像化される気配がしますw。

作家ご本人が過去乱歩賞の最終選考に5度まで残るも
受賞を逃していた時のような心理が作品に活かされたような気すらします。
きっかけ一つで視覚のない世界でも色を感じされるようになった主人公。
何度も候補作になりながらも、溜め込んだエネルギーを今作で昇華させた作者。
どちらも素晴らしい。いい作品を読んだアノ高揚感は気持ちいいです。

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# by neon_books | 2014-10-05 23:11 | 国内作家さ~

早坂吝 / ○○○○○○○○殺人事件 (講談社/ノベルス)

50回メフィスト賞受賞作。
タイトルの伏せ字部分を当てるというトリッキーな作品。
トリッキーなのはその主旨だけでなく、主人公のキャラ
(俺、参上!的なw)や探偵役、犯人の動機、密室の謎、
そして事件の真相...痛快に突き抜けるバカミステイスト溢れる佳作。
自分は好きです。

犯人探しという意味では作中でも触れてますが
それだけなら割と簡単ですが、その動機や背景が
伏線になりつつ、孤島におかれた状況が秀逸にバカバカしくも
目から鱗、やった者勝ちなのが気持ちいい。
適度に軽い文体や下ネタも状況的に必然なんで
あまり目くじらたてなくてよいかと思いますw。

是非ともこの一発で終わらずに、講談社ノベルスの
新たな顔となるような次回作以降も楽しみにしております。

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# by neon_books | 2014-10-02 22:22 | 国内作家は~

津原泰水 / 読み解かれるD クロニクル・アラウンド・ザ・クロック 3 (新潮社/文庫)

暫くの時間が空いての書き下ろし音楽小説の最終巻。
かなり待ち遠しかった作品。

あらすじを云々はアレなので割愛しますが、今作の
音楽パートのメインとなる、ロックバンド「爛漫」の
活動が描かれる様は、売れかけたバンドとしては
割とありきたりな道筋を辿っていくのですが、
作者の音楽への愛情と知識が付け焼き刃や、薄っぺらい
イメージで書いたものでは無いため、非常にリアル。
本当に存在しているバンドが辿っていく道筋を見てるような
錯覚に陥ります。
自分がこの「爛漫」が紡ぐロックを好きかどうかは分からないですが、
何となく実際のバンドに置き換えると...うーんジャックス辺りを
イメージしますねw。

もう一方のミステリパートはオープンDなる人物のしっぽを
淡々と追いつめる展開。個人的にはロックパートが面白過ぎて
ミステリとの融合はなくても十二分に楽しめた作品なので
ミステリ部分については...正直真相などあまり重要ではないw。

人気やセールス的には名作「ブラバン」の方が分かり易いのかもしれませんが
ここまで自分が読んできたロック小説の中で一番面白く時間が過ぎた、
津原氏の代表作と言っていいシリーズだったのではないでしょうか。

ラストの解説は・・・まさかの「村下孝蔵」!!

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# by neon_books | 2014-02-05 18:34 | 国内作家た~

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