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パット・マガー / 探偵を探せ! (東京創元社/文庫)

1948年作品。作品のタイトル通りにまさに「探偵」が
誰であるかを疑心暗鬼に犯人側の視点から描いています。
登場人物も8人と極端に少なく、舞台も所謂一種の吹雪の山荘
のようなクローズド環境の中だけで展開され、この年代の作品
という事もあってか、個人的にはヒッチコックの映画や、
舞台などの状況を描きながら読んでいました。

病弱な資産家の夫を殺害し、奔放な自由を資産を手にしようと
もくろむ美人の妻。その夫を殺すと共に、夫が妻の計画を暴く為、
探偵を呼び寄せていた事が発覚。突然の来客は4人。その中に
その「探偵」がいるのだが、犯人である妻は誰が探偵か分からない為、
様々な方法で探偵を炙り出そうとするのだが...。

という粗筋ですが、この犯人である妻の余りに身勝手ぶりが
むしろ滑稽で、その身勝手さゆえ、ラストには因果応報という
言葉がしっくりと来ます(笑)。愚かな理由で犯罪に手を染めるものは、
その愚かさ故に自らの足元を救われるという事でしょうか?

モノクロで映像として見れたら、更に面白いかもしれないですね。

パット・マガー / 探偵を探せ! (東京創元社/文庫) _e0156857_0593436.jpg




by neon_books | 2012-02-11 00:59 | 海外作家

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