ユッシ・エーズラ・オールスン / 特捜部Q 檻の中の女(早川書房/文庫)
570Pとなかなかの大作ながらまったく退屈せずにラストまで
読める快心作。恐らく以前の自分ならバリバリに徹夜で
一気読みしたと思われます。人気作なのも頷けます。
なかなか馴染みの浅い国デンマークを舞台とした
近代刑事作品なのですが、主人公の人物造詣が抜群で
自分のようなそろそろ人生の終わりを気にし始めた
初老にはなかなかエモく、感情移入たっぷりで読んでしまいます。
悲哀と苦悩とあきらめと、でも、まだ生きなければならない事に
対する彼なりの答えがグサグサ刺さる。
その主人公カールは過去の事件から署内では、扱いにくい
人物としてつまはじきにされる。そこで厄介払い同然に、
未解決事件のみを独自捜査するという新部署「特捜部Q」として
たった一人回されることになる。
着手した事件は5年前に突如消息を絶った女性議員事件。
アシスタントとして現れたシリア系の青年と、コンビを組んで
事件を追うのですが...。
この捜査方法も王道捜査でいわゆる突飛なものではなく
非常に緊迫感を持って、読者側も同じ目線で捜査に加わってるような
雰囲気です。このシリア系青年アサドも、人懐っこいのに
確実に重い過去を抱え、背負いながら生きているという思わせぶりな
設定なのが、カールとのコンビにいいスパイスになっているようです。
キャッチにはこのアサドが変人...というようなアピールですが、
恐らく日本の小説や、自分のようなラノベまで手を出した人には
その変人っぷりはいささか薄くはありますが...。でも凄く気になる
存在で好感持てるキャラです。
ラストも雑に大円団を迎えるのではなく、ここでも様々な状況、
生活、環境下において生きることの悲哀を描きつつ、ラストに向かって
いくところが憎いですね。
既に3作まで翻訳刊行済みらしいので、久しぶりにこれは
図書館利用してまで読みたいなー。と。
読める快心作。恐らく以前の自分ならバリバリに徹夜で
一気読みしたと思われます。人気作なのも頷けます。
なかなか馴染みの浅い国デンマークを舞台とした
近代刑事作品なのですが、主人公の人物造詣が抜群で
自分のようなそろそろ人生の終わりを気にし始めた
初老にはなかなかエモく、感情移入たっぷりで読んでしまいます。
悲哀と苦悩とあきらめと、でも、まだ生きなければならない事に
対する彼なりの答えがグサグサ刺さる。
その主人公カールは過去の事件から署内では、扱いにくい
人物としてつまはじきにされる。そこで厄介払い同然に、
未解決事件のみを独自捜査するという新部署「特捜部Q」として
たった一人回されることになる。
着手した事件は5年前に突如消息を絶った女性議員事件。
アシスタントとして現れたシリア系の青年と、コンビを組んで
事件を追うのですが...。
この捜査方法も王道捜査でいわゆる突飛なものではなく
非常に緊迫感を持って、読者側も同じ目線で捜査に加わってるような
雰囲気です。このシリア系青年アサドも、人懐っこいのに
確実に重い過去を抱え、背負いながら生きているという思わせぶりな
設定なのが、カールとのコンビにいいスパイスになっているようです。
キャッチにはこのアサドが変人...というようなアピールですが、
恐らく日本の小説や、自分のようなラノベまで手を出した人には
その変人っぷりはいささか薄くはありますが...。でも凄く気になる
存在で好感持てるキャラです。
ラストも雑に大円団を迎えるのではなく、ここでも様々な状況、
生活、環境下において生きることの悲哀を描きつつ、ラストに向かって
いくところが憎いですね。
既に3作まで翻訳刊行済みらしいので、久しぶりにこれは
図書館利用してまで読みたいなー。と。
by neon_books
| 2012-11-06 14:11
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