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道尾秀介 / 笑うハーレキン (中央公論新社/ハードカバー)

ハートウォームな方の道尾作品。映画もヒットしたらしい
「カラスの親指」にも似た、訳ありな人間達の
疑似家族のような奇妙な繋がりの人間関係も描かれます。
ですが今作のメインとしては、人間の弱さ。何かの
所為に責任を押しつけ、自分から目を背け、
退くでも進むでもなく、現状維持に身を委ねる弱さ。
そして、そこから少しでも這い上がる(ろうとする)
事の困難さと、その道筋を描いた、光が差すような
暖かい作品。いいです。

会社を倒産させ、息子を失い、妻も出ていって
しまった家具職人「東口」。たった1台のトラック
に暮らし、ホームレスとなって細々と仕事を
こなす日々。ある日若い女性が、弟子にして欲しい
といきなり現れ、更に奇妙なホームレス暮らしを
していくのですが...東口には顔のない「貧乏神」
が取り憑いていたのだった...。

みたいなストーリーですが、緩急のある
ストーリー展開で飽きさせる事もなく、
全体にはユーモラスで軽快な作風ですが、
しっかりと要所は重くなりすぎずに、
今作のコアな部分は胸に残ります。
「カラスの~」「カササギ~」のファンなら
鉄板ですね。

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by neon_books | 2013-02-05 00:09 | 国内作家ま~

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