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カテゴリ:海外作家( 31 )




アダム・ファウアー / 心理学的にありえない 下 (文藝春秋/ハードカバー)

と言う事で下巻。上巻でのややスローな展開が
嘘のように...この下巻では一気に加速したストーリーが
展開され、少しだけ「え!?ちょ、ちょっと!」感がw。

組織に利用された2人の子供と2人の大人の能力者
による凄絶な脱出劇で幕を閉じる第2部。時系列的に
これ以降の4人が上巻の冒頭で書かれており、序盤の
謎のアイテムだった「ネックレス」の真相が明かされ、
更にこの4人の邂逅が意味する事の大きな意味が
書かれています。
その後ジェットコースター展開の第3部に突入すると
一気に爆発したスピードでアクションパートが展開。

謎の教団「グノーシス」の指導者「ヴァレンティヌス」の
目論み。そしてその正体に立ち向かう4人。
それぞれの能力同士が対立、反発、受け入れ、増幅しながらの
バトルとそれをサポートする普通の天才「スティーヴィー」
があまりにカッコいい。ホームレスだったのにw。
教団が起そうとした大掛かりなテロ、そして強烈な
存在感を放つ「ヴァレンティヌス」の正体など...は
後半の展開が早過ぎた事と、主要人物がかなり呆気なく
舞台から姿を消してしまった事で、印象としては大味な
大作映画を観たような印象になってしまいました...が
結構集中して読んでた自分がいました。面白かったス。

登場人物も違うし、ストーリーも異なるのに「数学的〜」
と比べてしまって、残念な印象が残ってしまうのは...
やはりこの邦題の所為なのでは?

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by neon_books | 2013-04-14 15:41 | 海外作家

アダム・ファウアー / 心理学的にありえない 上 (文藝春秋/ハードカバー)

「数学的に~」を読んだのがどの位前だったか...覚えては
いないですが当時の自分にしては珍しく翻訳作品を
面白く読んだ記憶が残っています。その作者の2作目の
今作...流石にこの邦題はw。

所謂「共感覚」を持った能力者とその能力を利用しようと
する側のサスペンスストーリー...ですかね。割とスローな
ペースで展開される上巻では2人の子供「イライジャ」と
「ウィンター」の幼少期を描きつつ、彼等を組織に導く事に
なる「ラズロ」と「ダリアン」とのストーリー。
さらに強力な能力を持つ少女「ジル」をも巻き込み、
ニコラ・テスラが残したと言われる彼のノートまでも
登場し、組織の目論み、策略を秘めつつ膨らんでいきます。

前作では作者の専門でもある統計学と
アクションとサスペンスが上手く融合した傑作でしたが、
善くも悪くも今回はハリウッド映画やアメコミを
思わせるような大袈裟な展開なんですね。
下巻では出揃った(?)カードが
スピーディーに展開される事を...期待。

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by neon_books | 2013-04-13 21:51 | 海外作家

マイクル・コナリー / スケアクロウ 下 (講談社/文庫)

という訳で「スケアクロウ」との対決に突入する下巻。
新聞記者の主人公「マカヴォイ」とFBI捜査官「レイチェル」
のコンビが全く謎で、闇に潜んでいた犯人の姿と実体に
迫っていく様と、迫られる側の「スケアクロウ」の反撃
シーンがタイミング良く書かれていて、飽きる事なく読めてしまいます。

今作のもう一つのテーマの紙媒体としての新聞、新聞社の
抱える深刻な状況と問題と危機感。これをその新聞記者である
「マガヴォイ」があくまでも記者として成すべき事や
その矜持を持って事件に迫り、悪を暴く事が全体を通じて
伝わってきます。紙媒体としての新聞の機能を追い込んだ
「インターネット」。そのインターネットを自由自在に駆使して
いた犯人と対立させている事...それが今作の核になっているようですね。

初読の作家でしたが、翻訳ものが苦手という自分でも
まぁ、普通に読めたので面白いとは思いますが、今作だけでは
なぜ評判もよく賛辞されているのか...ちょっと分からない部分も
あるので、代表シリーズの「ハリー・ボッシュ」作品も
読んでみよう...かな。

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by neon_books | 2013-03-15 00:28 | 海外作家

マイクル・コナリー / スケアクロウ 上 (講談社/文庫)

初読の作家ですがかなり人気シリーズを
手がけてるんですね。ノンシリーズかと思って
今作から読み始めたんですが...なんとこれも
シリーズものだった...。あぅぅ。
でも読み易さもストーリー展開とテンポの良さも
相まって、なかなかに引き込まれますね。

実績はあるが故に高給取りとなってしまった
新聞記者の主人公「マカヴォイ」は所謂リストラ勧告を受け
引き継ぎの新人育成に残りの勤務を当てられる。
その中で、自身が扱った事件の容疑者が冤罪ではないか...という
匂いを察知し、独自で調査に乗りかかる。
その中、過去に類似した女性殺害事件にブチあたる...。

事件を追う「マガヴォイ」の視点と犯人側の
「スケアクロウ」側の視点がいいタイミングで切り替わり
緊張感、緊迫感がいい感じに伝わってきます。
この「スケアクロウ」....ネット、IT、コンピュータに
関しての超天才かつ、異常者w。そのスキルの
高さと行動力がハンパじゃないw。そして怖いw。

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by neon_books | 2013-03-14 01:32 | 海外作家

デイヴィッド・ゴードン / 二流小説家 (早川書房/文庫)

デビュー作にして日本の各社の年間ミステリの
1位を総なめした三冠作品。作者自身が様々な
業界に席を置き経験や知識を好きなミステリの
形をとって、想いのたけを詰め込みつつ、
エンタメ作品として成立させた、まさに
初期衝動的な作品。故に評価が高いのかも。
基本的にはマニア、ヲタ目線の方...ですよね。
だからこそ、評価が分かれてるのかもしれません。

粗筋としては十数年前に猟奇的な
連続殺人事件が起る。その犯人は逮捕されるも
無実を主張しているが、死刑執行を待つばかり。
その犯人とされるシリアルキラーから
しがない小説家の主人公の元に、犯人の自叙伝の
執筆依頼が届く。その執筆取材のさなか、同様の
犯行手口で、連続殺人が発生。当のシリアルキラーは
獄中にいるという鉄壁のアリバイ。新たな殺人事件の
犯人は? さらに過去の事件の真相は?
というもの。

ミステリとしても充分の展開だし(多少の無理は
あるけど、目くじらを立てる程ではないと思いますw)、
何よりも短い章で展開されるテンポの良さと、
読み易さ、さらに、主人公「ハリー」のナイーブを
超えて、ダメ思考になんとも哀愁と親近感を
感じてしまう。さらにはそのダメ小説家を取り巻く
あまりにも男性側の理想的な女性陣のキャラ。この
バランスが琴線に触れる気がします。
ガチのミステリファンよりも、日本ではライトノベル
ユーザーの支持を得そうな気がするんですよねw。

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by neon_books | 2013-02-25 15:30 | 海外作家

スティーヴ・ハミルトン / 解錠師 (早川書房/文庫)

オビの「このミス」「文春ミステリ」第一位!!
の文字が目に痛い、どの書店でも平積ガンガンの今作。
以前に比べたら翻訳本を読めるようになったとは言え
基本的に未だに苦手意識のある自分でも、かなり
スムーズに読める。登場人物が無駄に多くないし、
名前が覚え易いのが良かったのかも。コレはいい。

8歳の頃にある事件からその「声」失った主人公マイクル。
孤独と運命を抱えた彼が高校生となり、健常者として
学校に通う事で大きく人生が傾いていく。声を失った彼は
手先を使い、「絵を描く」という事と「錠前」に興味を
持ちのめり込んでいく事。それをきっかけに更に大きく
人生を揺さぶる事になり、プロの犯罪者「解錠師」として
関わっていく事になる...。

というクライムノベル視点でいう粗筋は様々なところで
書かれていますが、むしろその事をストーリー展開させた
一人の少年の成長記であり、さらにはマイクルとその恋人
「アメリア」という少女との、恋愛小説でもある。むしろ
読後の感想としてはそちらの印象の方が強いです。余りにも
瞬間的に燃え上がった少年少女の恋が、時間や大きな出来事を
抱えながらも本物の愛に育っていく様が...青臭く、恥ずかしいけど
なんだか胸を打ちます。「声」が介在しない2人だけの方法に
よる会話が...ステキ。これ...やっぱ青春小説...だよねw?

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by neon_books | 2013-01-19 10:30 | 海外作家

デイヴィッド・ピース / TOKYO YEAR ZERO (文藝春秋/文庫)

うううぅぅっ...自分のような読書偏差値の低い人間には
かなり、かなりの苦行の様な作品。
正直、投げ出そう...と何度思ったことか...。一度気持ちが
折れてしまってからは、ストーリーも、当時の背景、史実に
基づいた事件、日本の戦後がいかにカオスで、敗戦国という
ことをまざまざに認識させられる...とか...あまり考えられずに
文字をぼんやりと追う事で精一杯。
きっと玄人さんや、読書脳の偏差値の高い方なら、上手く
読みこなして、結構、印象深い作品になのでしょう。
ふぅ...つ、疲れた。

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by neon_books | 2012-12-30 16:14 | 海外作家

ユッシ・エーズラ・オールスン / 特捜部Q 檻の中の女(早川書房/文庫)

570Pとなかなかの大作ながらまったく退屈せずにラストまで
読める快心作。恐らく以前の自分ならバリバリに徹夜で
一気読みしたと思われます。人気作なのも頷けます。

なかなか馴染みの浅い国デンマークを舞台とした
近代刑事作品なのですが、主人公の人物造詣が抜群で
自分のようなそろそろ人生の終わりを気にし始めた
初老にはなかなかエモく、感情移入たっぷりで読んでしまいます。
悲哀と苦悩とあきらめと、でも、まだ生きなければならない事に
対する彼なりの答えがグサグサ刺さる。
その主人公カールは過去の事件から署内では、扱いにくい
人物としてつまはじきにされる。そこで厄介払い同然に、
未解決事件のみを独自捜査するという新部署「特捜部Q」として
たった一人回されることになる。
着手した事件は5年前に突如消息を絶った女性議員事件。
アシスタントとして現れたシリア系の青年と、コンビを組んで
事件を追うのですが...。

この捜査方法も王道捜査でいわゆる突飛なものではなく
非常に緊迫感を持って、読者側も同じ目線で捜査に加わってるような
雰囲気です。このシリア系青年アサドも、人懐っこいのに
確実に重い過去を抱え、背負いながら生きているという思わせぶりな
設定なのが、カールとのコンビにいいスパイスになっているようです。
キャッチにはこのアサドが変人...というようなアピールですが、
恐らく日本の小説や、自分のようなラノベまで手を出した人には
その変人っぷりはいささか薄くはありますが...。でも凄く気になる
存在で好感持てるキャラです。

ラストも雑に大円団を迎えるのではなく、ここでも様々な状況、
生活、環境下において生きることの悲哀を描きつつ、ラストに向かって
いくところが憎いですね。

既に3作まで翻訳刊行済みらしいので、久しぶりにこれは
図書館利用してまで読みたいなー。と。

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by neon_books | 2012-11-06 14:11 | 海外作家

リチャード・ドイッチ / 13時間前の未来 下 (新潮社/文庫)

以前では信じられないペースダウンでの読書故、
ようやく下巻まで読了。上巻で理不尽な死から
妻を救う為に孤独で、過酷な時間旅行(1時間前限定で
遡る)をしながらも、その行動と結果がまるで
弄ばれるかのようにチグハグな事になりながらも
妻を救う....この1点のみに行動原理を持った主人公の
ニックは、この時間旅行の終盤で、ようやく、彼が
成すべき事を掴み、その目的の為に行動を取る事になる。

幾度とニックの前に立ちはだかる邪悪な警官、その
仲間。そしてニックの言葉に耳を傾ける協力者など...
様々な人達の運命を巻き込んで、ストーリーは
クライマックスへと縺れていく。

いく。のですが、流石に割と前の段階で後半の
展開の筋は読めてしまう為、それを越えるような
サプライズを期待してしまい、多少のトーンダウンは
否めない...かも。分かりくシンプルな
冒険エンターテイメント作品だからそれでいいのかもですが、
途中に幾度となく出てくるアイテムが、露骨すぎたかしら。

ただ、本来解決されることのない所謂「バタフライ効果」
のような、些細な行動や決定が、先の未来の結果を
大きく変える事になる....という面白さは充分堪能できて、
ニックのあまりにも真っすぐでひたむきな気持ちは
清々しい。

蛇足ですが読書中のBGMは
原田真二のタイム・トラベルでしたw。

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by neon_books | 2012-10-12 16:57 | 海外作家

リチャード・ドイッチ / 13時間前の未来 上 (新潮社/文庫)

13時間前の未来? 前なのに未来?? というタイトルかつ
オビの煽り「タイムリミット・ミステリ」につられました。

最愛の奥さんを突然殺害された主人公のニック。
更にそのニック自身が妻殺しの最重要容疑者として
捕まってしまう。もう、前に進めないほどの最悪の
状況の中で、忽然と現れた初老の男。
「君には12時間の時間がある...」と告げ、懐中時計を
ニックに託す...。そこから不思議な彼の時間を遡った
妻を救うための時間旅行が始まっていく。

このタイムスリップは1時間ごとにしか遡ることが
出来ないという制限付き。そんな中、妻を救うために
奔走するニックだが、未来に起こる過酷な運命を避けられない
かのように、時間を遡ってあらゆる行動を取るのだが...。

テンポもよく、過去と済んだ時間の中を縫っていくニックの
行動と心理はよく伝わってきます。ここまではまだ、彼の
行動と結果が上手くはいっていませんが...下巻での
さらなるサプライズの展開を期待。

因みに今年に映画化されるようなんですが...もう
公開ってされてるんでしょうか?

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by neon_books | 2012-10-01 15:15 | 海外作家

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