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舞城 王太郎 / ビッチマグネット(新潮社/単行本)

なかなか不思議な作品。不思議なのは
舞城作品だという要素もあるんでしょうが、
青春小説でもあり、家族小説でもあり、
更には人間関係を頭の中で突き詰めて、
考え出した一つの解答のようなものでもあるから。

家族4人がそれぞれ少しづつ壊れていくのを、
見守ったり、支えたりしつつもギリギリのところで
見誤らないのは、やはり他人ではなく家族...という繋がりなんだろうか。

いろいろな意味でこういった本質的には優しい家族小説は
自分的には読んでいて胸が痛む。きっと後ろ暗いんだろうな...。

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by neon_books | 2009-11-30 20:06 | 国内作家ま~

越谷 オサム / 階段途中のビッグ・ノイズ(幻冬舎/単行本)

自分が高校生の時に夢見ていたものが、
ほぼ全てが詰まっている。
1ミリも音楽の要素のない家庭で育ったのに、
ロックが狂おしい程好きになっていた15歳の春。
自分が入学した高校はバンドを組む事自体が
校則で禁止されていた...。

思えば自分の人生の大きなポイントだったんだなー。
この作品はそんな歪んだ自分の青春時代に
したかった事がそのまま書かれていて...自分にとっては
傷口を抉られる様な痛みを伴う作品。

こんな感想を持つのは屈折した自分だけであって、
普通にしたら、心地良い青春小説なので、
ウォーターボーイズやスウィングガールズのような
伸びやかで蒼く、しなやかな作品です!

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by neon_books | 2009-11-30 19:36 | 国内作家か~

山田 悠介 / オール(角川書店/文庫)

今まで読んだ中では最も一般的...というか
ホラー要素もゲーム要素もない作品。
まぁ...安直な設定といえば安直なんですが、
こういった展開のものは基本的には外さないっすよね。
安心出来るというか...王道っていうか。

物足りなさは当然ありますが、「母」のような情に
訴えてくるものはやはりジワっと来てしまいますね。
特に自分のような親不孝ものには堪えます。

サクッと読むにはこういうものは毒にならないし、いいですね。

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by neon_books | 2009-11-30 14:39 | 国内作家や~

西條 奈加 / はむ・ほたる(光文社/単行本)

おおっ。烏金の続編的な内容だったんですね。
今回はその烏金で登場した子供たち。その彼等の
個々にスポットを当てた人情、そして青春もの。
当時の9歳~12歳くらいって今で言う高校生くらいなのかな?
子供なんだけど、現代の子供とは全く異なるんでしょうねー。
こう言った子供たちと子供たちに対して対等に向き合っていく
素敵な大人たちのストーリーは無条件で好きになってしまいます。

全体を痛してやはり温かみのある素敵な作品ですが、
あまり時代考証とか関係なくサラリと読めすぎて、
時代ものとしてはかなり軽めなのが個人的には
少々物足りなくもある...。今回は短編連作だったので
仕方ないですが、今度は総キャストでの長編を期待!

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by neon_books | 2009-11-30 11:42 | 国内作家さ~

桜庭 一樹 / 赤朽葉家の伝説(東京創元社/ハードカバー)

今になって読んだ事が悔やまれます...。
先に「製鉄天使」読んじゃったからなぁ...。
2章の内容はほぼ重複してるんですね...。
三代に渡る女性達の生き方は時代性によって
それぞれではあるが、その時代の中に於いては
凄絶な人生を歩む事には変わりない。
そう言った内容の作品なんだと思っていたが......。

そんな中に後半に予想だにしない角度から、
殺人者...などと謎が突き付けられてストーリーの
表面上の見え方がガラリと変わる手法は圧巻。

今作中の登場人物それぞれの生き方...様々だが、
全員が何かを抱え込みながらも懸命だった事が
ズキリと残る。みんな...同じなんだよね。

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by neon_books | 2009-11-30 11:09 | 国内作家さ~

拓未 司 / 蜜蜂のデザート(宝島社/ハードカバー)

「このミス!」受賞後の続編はパティシエに
纏わる事件。前作がなかなかエグい事件だったのに
対して、今作はイヤな毒気は上手く取り除かれていて、
スタンダードなミステリーになっています。

伏線の張り方やミスリードの手法までも
かなりのスタンダード路線なのでいわゆる犯人や
その動機は中盤あたりで丸分かりでしたねー。
その上で読み続けるのは割りと答え合わせ感覚だったので、
何となく読み飛ばし気味になってしまった...。

こういったスイーツや料理系ミステリーは短編が多く、
ほのぼのしたものが多いなかなか、事件性の高い
長編での勝負はなかなかない気がするので
期待はしてる作家さんではあります。
主人公コウタのキャラも好感持てるし。

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by neon_books | 2009-11-30 10:33 | 国内作家た~

滝田 務雄 / 田舎の刑事の闘病記(東京創元社/単行本)

実は心待ちにしていた作品。
前作同様に短編連作スタイルの超脱力系ミステリー。
何せよ、和むんですよねー。いくら田舎だからといって
こんなユルユルでボケボケな刑事はいないんですが、
度を越えたユルさが堪らなく和みます。

今回は殺人事件も起こったり、大規模な
爆発事件が起こったりしますが、蜂の巣盗難事件や
殺猿事件なんて、まさに脱力ものの事件にも、
主人公の黒川鈴木刑事(笑)の推理が冴え渡ります。
前作以上に破壊力を増幅させたアホの子刑事の白石くんや、
奇行っぷりが突き抜ける黒川婦人の活躍も素敵。

なんと、このシリーズで次回は長編だって言うじゃないですか!
今からスゲー楽しみ!

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by neon_books | 2009-11-30 10:15 | 国内作家た~

入間 人間 / 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん2 善意の指針は悪意(メディアワークス/文庫)

やっぱりハマってきた(笑)。余分な描写を全部カットしたら
1/3くらいのページで収まるのではないかという感想は
歳とって柔らかさを失ったツルツルの脳みそから強制退出
させよう...。嘘だけど。
とこんな感じでひたすら文字が連なっていくと、逆に読んでいて
変なテンションになってきます。正しい日本語である事の
必要性など無視して進められる会話なんぞ、ニヤニヤが
止まらなくなってくるなー。

今作はシレっと死体まで登場し、事件性たっぷりなのに
探偵訳のみーくんはその犯人なぞ、どーでも良く、ひたすら
まーちゃんを危険から回避する為の探偵に徹していて、
ミステリー的にも色んな意味で破綻しています。というか
最初からミステリーではないんだけども。

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by neon_books | 2009-11-26 15:36 | 国内作家あ~

和田 竜 / のぼうの城(小学館/単行本)

遅まきながら...ようやく読んでみました。なんか
各方面やTVなどで余りにも紹介されすぎると、逆に
読みたくなくなるヒネた人間なんです。

でも、読んで見ると...売れるの分かります!
面白いもんねー。学校で習った数々の戦国武将たちの
名前が次々に登場し、まったく習ったことは忘れてますが
それでも一人の登場人物として読めてしまうパワー。
歴史もののライトノベルなんて評されてるようですが、
確かにそういう部分もあるし。割りと意図的に現代風の
人物描写にしてるし、会話もシャレてますしね。
そら売れるワ。納得。
歴史、戦国武将ブーム(?)の一旦を担ってるんでしょうね。

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by neon_books | 2009-11-25 18:34 | 国内作家わ~

山口 芳宏 / 妖精島の殺人・下(講談社/ノベルス)

そんなこんなでメインの下巻。
犯人の思惑通りに連続殺人の幕が開く...訳ですが...。
あ...最初の殺人でもしかしたら、そのトリックが
分かってしまった...かも。でも、まさか...気のせいだよね...。

その数十ページ後...あ...犯人も分かったかも。
という自分にしては珍しいパターン。

分かり難いミステリーもモヤモヤするが、
分かり易いミステリーもなんだかイヤなものなんですね(笑)。
と言うのも、かなり似たトリックの作品を以前に
読んだ事あったからなんですけどね...。

だからと言う訳じゃないけど、探偵のキャラに
好感が持てないとか、そもそも上下巻に
せんでええんちゃう?とまで粗探しを始める始末(笑)。

最終的な真相までは読めなかったけど、
後出しでボロボロと小出しにされるのも...何かスッキリしないー。
基本的には面白いし、楽しめるんでしょうが
巡り合わせが悪かったのかも。

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by neon_books | 2009-11-25 11:51 | 国内作家や~

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