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永嶋 恵美 / 転落(講談社/文庫)

いやいや...なかなかに不快感を伴う
黒い内容の作品でしたねー。
変則的に書かれた叙述ミステリーと
サスペンスの組み合わせが読む者の
感情を逆撫でするように追い込んで行きます。

偏見かもしれないし誤解かもしれませんが
この不快さを書けるのは女性ならではのものの
様な気がします。
そもそもの事件のキッカケとなる過去の女性同士の
関係性からして妬み、打算、復讐といった感情的な
動機が既に理解を越えています。

理解させずとも読み切らせるパワーのある作品なので
なお質が悪い(笑)。
ホラーの怖さとは違って纏わり付く粘っこい怖さが
ある作品。

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by neon_books | 2009-12-31 11:30 | 国内作家な~

小路 幸也 / リライブ(新潮社/単行本)

きっと誰でも人生をどこかの時間から
リセット、やり直し出来たら今、どうなっているんだろう?
って想像したことがあるはず...。
今作は死を間近に迎えた人に現れる「バク」が
そんな取引を持ちかけます。
リセット出来る代わりに、その分の思い出と交換
しませんか?...と。

今作で人生をリライブした主人公達は
みんな心優しく、誰かの為に...救えなかった誰か、
愛していた誰か...の為に生き直します。
でも...その結果が良かったのかどうかは
分からないんだよね。優しくもあり、厳しくも
あるファンタジーノベル。

そしてやはり今作の7編、全てバックに自然と
音楽が静かに漂っているんですよね。
ジョン・レノンが2度死んだ...このフレーズは凄かった。

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by neon_books | 2009-12-30 10:36 | 国内作家さ~

入間 人間 / 探偵・花咲太郎は閃かない(アスキー・メディアワークス/文庫)

なるほど...推理をせずに結果までショートカット
する探偵のストーリー。
マリオとルイージとピーチ姫が登場します。

会話や文体は自分がここまで読んだ
入間人間作品そのものだが、今回の
新文庫の企画趣旨からしたらハードル高いでしょうね。
今作で初読の方には流石にクセがありすぎます。
ただし、今作は毒っ気も少ないし、そういう意味では
一応考えられているのかも...。

どうやら「みーまー」のスピンオフ作品らしいのですが
自分はまだそこまで辿り着いてないので、読んでいても
分からなかったス。

タイトルに探偵って言葉があるので興味を持った
ミステリ好きな方やミステリテイストが好きな方は
その想像した内容とは全く違う(ハズ)なので
ご用心ですw。

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by neon_books | 2009-12-30 00:56 | 国内作家あ~

山本 甲士 / わらの人(文藝春秋/文庫)

欲を言えば短編連作だともっと
好みだったかも...。ですが、なかなか
不思議な大人向けのファンタジーのような
少し勇気をくれる作品。
各ストーリーに登場する主人公達の
ダメさ加減は日常生活に於いてみんなが
抱えているジレンマややり切れなさだったり、
諦めだったり...でもその変えたい自分や
裏に潜む自分を表に出すには勇気と、少しの
キッカケがあれば...と思わせてくれるのだ。

そのキッカケをくれる本作の理容院の女性店主は
ほんの少ししか今作には登場しないってのも、
ミステリアスで作品にいい効果をもたらしています。
なんとなくブラックじゃない藤子不二雄F的な雰囲気
のする作品っぽい...かな。

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by neon_books | 2009-12-29 16:50 | 国内作家や~

水島 慶紀 / 欲望チャッター(講談社/単行本)

ここまで講談社のBirthシリーズを何作か
読んできたんですが...もう期待をしちゃいけない
のかなと決定的に思わせてくれた作品。
あまり実のある感想もないので基本的にはノーコメント(笑)。

良かったのは読むのに時間がかからなかったことくらいかな?

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by neon_books | 2009-12-28 11:15 | 国内作家ま~

井上 堅二 / バカとテストと召喚獣 5(エンターブレイン/文庫)

流石にちょっとダレで来たー(笑)。今回のラストの
ボケも予想の範囲だっただけに笑い度のポイントは
低めかなー。さすがにベタ過ぎでこのオチは読めちゃいます。

以前進展しそうでしないラブコメパートも足踏み状態で
何か大きな展開が欲しいところか?
アキの姉のキャラも何かオカシイ事は分かるんですが
まだ定まっていない感じもするし、今回の登場が
中途半端にならなければいいんですけどねー。

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by neon_books | 2009-12-28 11:02 | 国内作家あ~

明月 千里 / 月見月理解の探偵殺人(ソフトバンク・クリエイティブ/文庫)

ゲームそのものをある程度理解していないとなかなかその
ルールが分かりにくいという難点があるものの、「真実」と
「嘘」という他人が表面上は見抜けないことを題材にした
部分では充分作品を通して伝わってくると思います。
乾燥してない瘡蓋を強引に引っぺがされるような嫌悪感を
撒き散らしてくれる「月見月理解」のキャラクターも
読み手の感情を上手く引っ張ってくれるし、なかなか面白いと思います。

所謂「犯人当て」という部分では中盤くらいからボンヤリと
分かってしまいますが、主人公のラストで流す涙と感情の
起伏の表現など、それをリカバリーして余るくらいに熱があります。

この辺りの作品になるともはや講談社ノベルスとかの作品と
あまり違いがないような気すらしますねー。ドンドンこういった
ライトノベルからジャンルレスで面白い作品が出ると、もっと
面白いのになー。

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by neon_books | 2009-12-25 15:21 | 国内作家あ~

浮穴 みみ / 吉井堂 謎解き暦 姫の竹、月の草(双葉社/ハードカバー)

30回小説推理新人賞受賞作品。
前年受賞作「告白」とはガラリと変わって
江戸を舞台にした短編連作。
登場人物は凄く良く書かれていて、安心して
読めますし、一作毎のストーリーも引き込まれる
内容で時代ものに不慣れでも問題なく入り込めます。

ただミステリとしての評価としては、個人的には
ピンとは来なくて...。ミステリ部分を強く打ち出されると
多少首を捻りたくなる...かも。
最初の「寿限無」なんかは一歩間違えたらキワっぽい
オチだし、謎自体にはさほど比重が軽いので
予想通りの展開で終わってしまう。

全体的に大きな決め手に欠けつつも、
ミステリテイストが上手く溶け込む人情時代小説
として読む分には充分面白いス。

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by neon_books | 2009-12-25 13:24 | 国内作家あ~

平山 夢明 / ミサイルマン(光文社/ハードカバー)

いやいや...壮絶な短編集ですなー。予想の上を行く
鬼畜かつ最低っぷりがもはや清々しさすら感じさせます。
これが才能っていうヤツですな。圧巻。

どのタイトルも脳の隙間にこびり付いていて印象深いんですが
表題作「ミサイルマン」がやはりピカイチ。ド底辺のド最悪な
人間なのにこの愛嬌や、悲哀なんかが伝わってくるなんざ
どうかしてます。何なんでしょう? 

因みに今作の殆どを食事中に読みきった自分も
なかなか大したもんだと褒めてあげたいw。

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by neon_books | 2009-12-24 15:29 | 国内作家は~

大門 剛明 / 罪火(角川書店/ハードカバー)

デビュー作「雪冤」が横溝正史賞を受賞。
受賞後第1作目。
読ませる文章が凄く安定しており、
最初からスンナリとストーリーに馴染めます。上手いです。

今作もやはり社会派と呼べるシリアスで被害者と
加害者の関係を両面から描きつつ、作者の思いを
伝える事に成功していると思います。
が、やや事件の見せ方が強引なような気もします。
不自然...?と思わす部分が多くて途中までは
ちょっとだけ座り心地の悪い感じ...かなぁと。

ですが!!最後の最後にその真相が明らかになればこそ、
その心地悪さは納得出来るつーのは...
まんまと作者にしてヤられたの...かも。
個人的には前作よりも数段いい作品かと!

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by neon_books | 2009-12-24 11:44 | 国内作家た~

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