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伊坂 幸太郎 / バイバイ、ブラックバード(双葉社/ハードカバー)

伊坂幸太郎、流石です、未だにに底知れぬ引き出しで
今作もぶっちぎりの独創性とストーリー展開で
世界に引込まれ、一気読み必至です。

どっからこういうストーリーを創造するんだ?
ってくらい摩訶不思議で妙チクリンな話しなのですが
さほど疑問や違和感を覚えずに読めるってのは
流石のストーリーテラーです。
ここ数作で伊坂は変わった...と思われる方も
多くいたようですが、その意見を斜めに斬り込む様に、
会話と小ネタのオンパレード。
「どうよ!?」と言わんばかりで微笑ましいw。
媚びること一切なく、ある意味突き放した様な
スタンスで乱射される「小気味良い会話」はある意味
ハードコアなスピードです。いいわー。

そして摩訶不思議な主人公、摩訶不思議なストーリーの
ラストは...これまたカッコいいっ!
伊坂幸太郎という名の井戸は...まだまだ深い。

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by neon_books | 2010-06-30 23:54 | 国内作家あ~

葉室 麟 / 柚子の花咲く(朝日新聞出版/ハードカバー)

このところ作品を良く目にする機会が多く
気になっていた作家さん。初読です。
もっと号泣するくらいに泣けるのかと思っていた
んですがそれは叶わず。でも、大袈裟な表現では
ないながらも、しっかりと、そして誠実な文章で
読み易く、分かり易く、時代小説が苦手な方でも
すんなり入っていける作風。

友とは、師弟とは、教えるという事、学ぶという事、
そして愛するという事...当たり前に大切な事が
当たり前に書かれています。単純な行動原理に
基づいて考え、動く主人公の「恭平」は決して
派手な存在ではなく、我々と同じ等身大の人間と
して描かれているところが、何かを与えてくれる。

もしかしたらまた一人好きな時代小説作家さんが
出来たかもしれない。

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by neon_books | 2010-06-30 02:38 | 国内作家は~

有栖川 有栖 / 闇の喇叭(理論社/単行本)

意外にも理論社の「ミステリーYA!」シリーズからの刊行。
なので青春小説としてもかなりホロ苦く切ない作品としても
充分に読める内容です。
設定も日本を南北に2つに割った架空の世界...。架空で
虚構の世界なのに、部分部分で歴史的な史実や、エピソード
を挟んでいたりして、ひょっとしたら、本当にこういう世界が
ありえたかも...と思わせる世界。
かなり怖いことではありますが...。

探偵がこの世に存在してはならないという社会に
おいて今作で登場する「探偵」はミステリの中でも
もっとも切実で、もっとも切ない探偵かもしれません。
その「探偵」が活躍し、苦悩し、成長する姿を...
いつか書いて欲しいなー。

ラストも...個人的にはここ最近ないくらいにほろ苦く、
切ないラストで胸に「ズシリ」と来ました。でも決して
悲しい訳ではないのは未来を予感させる作品だからかも。

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by neon_books | 2010-06-28 20:17 | 国内作家あ~

山本 甲士 / 戻る男(中央公論新社/単行本)

過去に遡ってタイムスリップしてやり直したい
という希望は...おそらく多くの方は当然あるでしょうねー。
ほんの些細な事だけど、本人としてはずっと古傷や
後悔している事ってありますよね。自分の人生に
於いての過去の出来事に限定した歴史の改竄。
テーマとしては凄く魅力的です。小路幸也の
「リライブ」なんかもそんな作品でしたね。

今作はもっと小説、ドラマ的な展開で、
ファンタジー色は薄く、より現実的。その分、
タイムスリップの真相は割と早い段階で分かって
しまうと思います。主人公が辿り着いた真相は
読み途中でほぼ分かります。とは言え今作は
ミステリではないのでその部分はさほど重要ではなく、
その事によって多くの人達が、自分の過去も含めた
人生に納得し、前向きになっている...って事が
重要なのですね。

やや、安直かなーと思うような温かいラストの
展開も、アリです。やっぱりこういう
ハッピーエンドはいいよねー。

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by neon_books | 2010-06-28 02:34 | 国内作家や~

倉阪 鬼一郎 / 薔薇の家、晩夏の夢(東京創元社/ハードカバー)

も、もう...お腹いっぱいです。もうどの文章、センテンス
を見ても暗号にしか見えなくなってきます。
まともに文章が読めないっす。疲れるよーw。

今作は幻想的な空気に包まれている所為か
決してバカミス的なオーラはひた隠しにしてますが
やってる事は相変わらずです。倉阪センセ。

丘の上に住むこの一家の謎もなかなか上手く
ミスリードしつつ書かれていてラストの真相が
明らかになるに従ってなかなか驚くのですが...。

なによりも偏執狂的な回文、暗号、アナグラム...
まるで文字を一つの絵図として読ませる、仰天な
暗号のオンパレード。今作の全ての暗号を
もし解いた方いらっしゃるなら...心配です。
大丈夫でしょうかw?

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by neon_books | 2010-06-27 22:11 | 国内作家か~

松岡 圭祐 / 万能鑑定士Qの事件簿 4(角川書店/文庫)

シリーズ4作目。今回は実際に存在しつつも
2度とこの世に出ないと言われる伝説の映画
「ノストラダムスの大予言」の宣伝用の
ポスターが事件の鍵となっています。
そして、自分は未読ですが作者の人気作「催眠」の
主人公「嵯峨」と鑑定士莉子とのコラボ作。

相変わらずサクサクと短時間で読める内容で、
終わってみれば密室で起こる放火事件や、
「ノストラダムスの大予言」の件は...かなり
呆気ないw。何故、この映画のポスターだった
のか、その動機は割とガックリ...もの??か??

「千里眼」シリーズも4作目辺りで飽きてきた
ような気がするが...このシリーズもちょっと
アヤシくなってきたw。

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by neon_books | 2010-06-27 18:21 | 国内作家ま~

越前 魔太郎 / 魔界探偵冥王星O ペインのP(アスキー・メディアワークス/文庫)

第四作目。表紙などイラストやゴスロリ趣味の少女や文体...
もしかして今回のなかの人...って三雲岳斗さん??

なるほど、そうきますかー。大前提でありそうな
冥王星Oをサブキャラ的に登場させつつ、最初の作品の
「V」と時系列を同期させています。上手いなー。
若干の設定に戸惑う部分はあるかもですが、今作の
「P」だけを単独で読んでも充分単体で面白い内容に
なっています。短編連作仕立てで、エピローグとプロローグが
逆になって展開されるのですが、読み終わってみて
納得の構成。

この後、他のなかの人がこの小金井姉妹を登場
させるのかなー? 気になるなー。この作品だけで
終わるには惜しい。
ここまでの順位は
P>H>O>W>Vと変動ありです。

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by neon_books | 2010-06-25 15:38 | 国内作家あ~

西尾 維新 / 零崎軋識の人間ノック(講談社/ノベルス)

人間シリーズ2作目。今作では零崎一賊の中でも
妙に人間味ある...というか思考回路が割とまともな
「零崎軋識」が主人公。...主人公の割にキャラが
薄く感じるのは圧倒的に周りが規格外って事でしょう。

基本的には零崎一賊達のバトルをメインと
しながらも戯言シリーズとの相互関係が更に
濃密になってきており、やはり2つで表裏の
世界観を構築しているようです。これどうやって
時系列とか合わせて書いてるんだろう...。
自分で書いてるとは言え、頭ん中、オカシク
ならないのかなー。スゲーなー。

しかし...「市井遊馬」って...女性だったのかー。

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by neon_books | 2010-06-25 04:31 | 国内作家な~

北山 猛邦 / 少年検閲官(東京創幻社/単行本)

ミステリ・フロンティア・シリーズ。
この世界感を作り出した事。その作った世界感における
ルールで非常に上手く書かれています。溺れることなく
しっかりと(いくつか未回収はあるけど)「ミステリ」しており
面白く読めますー。
ちゃんと動機も方法もそして探偵も犯人も矛盾はしていない。

タイトルにもなってる少年検閲官の登場が半分を過ぎてから
ってのがやや、遅い気もしますが、それまでにたっぷりとこの
独特の活字のない世界、書物のない世界、ミステリのない世界、
犯人も探偵もいない世界をじっくり書いている分、後半の謎解き、
真相究明が活きてきますね。
とは言え流石の北山氏、トンデモなトリックだったりしますがw。

書物のない世界で主人公のクリスくんがミステリを探し、
ガジェットを探す冒険談。そして少年検閲官のエノくんのルーツの謎。
いっぱい続編読みたいなー。

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by neon_books | 2010-06-24 16:48 | 国内作家か~

赤城 毅 / 書物狩人 ル・シャスール(講談社/文庫)

こ、これは面白いぞー!文庫のオビの
逢坂剛氏のコメントもきっと本心なのだと
思われるくらいに面白い!
歴史の謎+古書の謎+騙し合いの要素が
上手く融合された紛れもない古書ミステリ。

こういった歴史上の謎や疑問点に、筆者が
様々な文献を調べ辿り着いた、少しの嘘や
想像力を紛れ込ませて、謎の解明をして行く
手法の作品は凄く好みです。どこまでが
本当でどこまでが嘘か分からない。それほど
歴史上の謎が本当に謎めいているって事
なんでしょうねー。

たった1冊の古書、寄書が今までの歴史や
これからの国家の在り方などを揺るがす存在
なんて、無条件にワクワクします。ある意味
これも知的な冒険小説なのかも!

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by neon_books | 2010-06-23 02:39 | 国内作家あ~

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