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井上 夢人 / 魔法使いの弟子たち(講談社ハードカバー)

久々に夢人さんの長編を読んだ気がします。500Pを
越える大作ですが壮大なスケールと、限りなく大きく
拡げた風呂敷の読み応えあるストーリーで長さは
さほど気にならないですね。序々に明らかになる
ウィルス被験者の彼等三人の能力、そしてその能力が
開花していく様は、やはりワクワクして読んでしまう。
その先に途方も無い悲劇が待ってる事が分かっていても、
こういった特殊能力ってのは憧れてしまいます。

かなり壮大なスケールに発展するこのウィルスの
行く末と、彼等が進んでいく悲劇の結末は...やっぱり
夢人さんっぽいラストw。人によってはガッカリ感も
ありそうですが、ある意味まだ閉じていない未来へ
向かう選択肢が残っているのは個人的にはアリです。

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by neon_books | 2010-07-30 13:58 | 国内作家あ~

宮ノ川 顕 / おとうとの木(角川書店/ハードカバー)

前作「化身」が最高にゾクゾク、ブルブルとさせてくれた秀逸な
ホラーで新作をごっつ楽しみにしていた新鋭な作家さん。
とうとう新作出ますたー...ということで他の積本を尻目に
優先度マックスで読書開始。

...
......
.........

あー...こっちの路線なのかぁ。強いて言えば、その「化身」に収録
されていた別の作品「幸せという名のインコ」に近い雰囲気ですかね。
「化身」で見られたような異常な状況かつ、異端の発想で繰り広げられる
脳内サイケデリックなあの感覚を味わう作品ではなかったス。
まぁ、長編ってこともあるし、そもそも「化身」を期待していた訳では
ないんですが...個人的な想い入れと異常な期待感が高すぎて
肩透かし感を食らったのは否めない。でも作家さっと作品には
罪はない...と言っておかなきゃです。

ただ、長編自体が向いてないのか、やや描写も間延びするし、
引っ張った割りに、なんとなく着地が途中から分かってしまうしで
やはり前作のような瞬発的な殺傷度はないので、意見が
分かれそうな作品ですね。

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by neon_books | 2010-07-29 11:58 | 国内作家ま~

壁井 ユカコ / 五龍世界 WOOLONG WORLD 霧廟に臥す龍(ポプラ社/単行本)

ラノベ+中華ファンタジー的な独特の世界観。ライトノベル
出身だけあって登場人物のキャラがしっかりと立っていて
流石です。魅力ある彼等に引込まれますねー。具体的な
時代設定は書かれていませんが、相当昔の中国が舞台なのに
現代の言語感覚で書かれている緩さも逆に作品の魅力に
なっています。

生い立ちの哀しさを感じさせない天真爛漫な主人公
「ユギ」とその更に上を行く自由かつ人間味溢れる
その「師匠」との関係をもっと見ていたかったのに...
この結末はなんともツラい。恐らくシリーズ化される
今後の展開で...なんとかならんのか!? 乞う再登場、師匠!

キャラと設定と展開が上手くハマった
ラノベ感覚の一般文芸のいい成功例になって欲しい作品。

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by neon_books | 2010-07-29 03:27 | 国内作家か~

藤谷 治 / ヌれ手にアワ(祥伝社/ハードカバー)

「船に乗れ!」で一躍注目を浴びる事になる
藤谷氏の新作は...これ本当に同一人物が書いたの??
というくらいのコメディです。
ひょんな事から「宝」の在処を老人の口から聞き出した
訳アリの5人がその宝を巡って繰り広げる、ドミノ式の
超ドタバタなスラップスティックなのですが、相当に
バカバカしいですw。書いててきっと楽しくなったのか、
相当のおバカコメディなので「船に乗れ!」のあの
感じを期待して読むと...
本を投げ出したくなるかもしれないですねw。
それでいいのかぁぁ...というラストも含めて
自分は嫌いじゃないですが。

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by neon_books | 2010-07-27 08:39 | 国内作家は~

米澤 穂信 / 遠まわりする雛(角川書店/文庫)

危ねぇー。この4作目読むのを忘れて最新刊に
手を出すところだった...。すっかり忘れてた...。
で、「古典部」シリーズの4作目は一年を7編に
分けた短編集。この小粒ながら効いてくる短編の
上手さは米澤さんならでは。「小市民」シリーズ
同様に前半のほのぼのした日常の謎路線から徐々に
その成長とともに付いて回る「人」としての関係性や
蒼臭い悩みや苦悩が見え隠れしてくるのが手に
取るように分かります。
「小市民」では一旦袂を分つ2人でしたが、今作は
微妙で壊れそうな関係がよりほろ苦くてキュンさせてくれます。

ミステリ的にも短編に切れ味+学園の謎のほのぼのさ
が上手くミックスされていいですね。意外と短編の方が
それぞれのキャラが立ってるような気もするなー。

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by neon_books | 2010-07-26 22:47 | 国内作家や~

西尾 維新 / 零崎人識の人間関係 零崎双識との関係(講談社/ノベルス)

未だに読む順番、どれが正解なのか分からないw。
今作は前に読んだ「無桐伊織」よりも遡った時系列。
しかも戯言シリーズの最終よりも...後になるのか?
段々分からんようになってきた。
ここでも「奇野既知」くんのヘタレキャラが炸裂。
凄いんだかショボイんだか...。その奇野くんを筆頭に
呪い名達との凄絶な人識のバトルはちょっと圧巻。
バカバカしくも食い入る様に読んでしまうのは
幼い頃に少年ジャンプの洗礼を受けたからかな。

ここでの人識と出夢との関係は尾を引いていて
思わず口を突いて出た人識の一言は切実で切ない。

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by neon_books | 2010-07-26 01:07 | 国内作家な~

小路 幸也 / 僕は長い昼と長い夜を過ごす(早川書房/ハードカバー)

絶好調のバンドワゴンシリーズの小路さんの最新作は
ハヤカワ・ミステリワールドから。ガチガチのミステリ
ではなく、やはり小路さんならではのなんともハートウォーム
な作品。やはりいいですねー。
不思議な設定ですがその不思議さを感じさせないストーリー
運びと人物の描写が上手過ぎます。

冷静になって見ればやや強引なご都合主義な部分や
同じ事件をグルグル回ってるような、やや回りくどさは
ありますが、ラスト周辺の最高にジンっとする胸の芯を
突く展開がそんな細かい事を帳消しにしてくれます。

こう思うのは自分だけかもですが、今作は伊坂幸太郎の作品に
かなり近いテイストを感じます。会話の軽妙さや、
キーパーソンの「ナタネ」さんのキャラなんかに
ソレを感じません...か?

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by neon_books | 2010-07-25 21:19 | 国内作家さ~

越谷 オサム / ボーナス・トラック(東京創元社/文庫)

青春系の作家さんとして注目されつつありますね。
未読だったデビュー作。日本ファンタジーノベル大賞
の優秀賞受賞作なんですね。それに恥じないほっこり
する秀作です。幽霊の登場する「相棒」ものですが
登場人物がどこにでもいそうなのに、それぞれの性根の
良さが厭味なく書けているのが好感度高し。

幽霊の登場する作品はもうその時点で非日常で
やり方によってはなんでもありになってしまいますが
その程良い、許容範囲の設定が難しそうです。今作は
割と自然にその設定を作れたのが功を奏しているんでしょう。

ミステリ要素は極薄味ですがそれが逆にこの作家さんの
いいところなのかもしれません。

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by neon_books | 2010-07-24 12:42 | 国内作家か~

入間 人間 / 電波女と青春男(アスキー・メディアワークス/文庫)

こっちは割と王道(?)なラブ度高めな青春もの...なのかな。
「みーまー」ほどカオスじゃないし、一般的にイメージする
ライトノベルって感じですね。まぁ、文体はこの人っぽく
一筋縄ではいかない読み難さですがw。
意外とこっちの方が人気あるのかもですね。
個人的な予想を上回るラブコメ(?)路線っぽいので
読み続けるのか...ビミョーだなぁ。

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by neon_books | 2010-07-24 04:15 | 国内作家あ~

室積 光 / 達人山を下る(中央公論新社/単行本)

うーん...かなりベタな展開かつ、以前に読んだことが
あるような雰囲気の作品。予想の範疇ではありましたが...。
原宏一氏あたりも書きそうな感じもします。
山に篭って仙人のような隠遁生活を続けてきた老人が
孫娘のピンチにより、42年振りに山を降り、東京へと向かい、
その孫の救出を行う...訳ですが、その老人の秘策である
「昇月流柔術」を使い...大掛かりな国家テロ組織や、
政治の暗部に切り込んでいく...というかなり
荒唐無稽な冒険活劇コメディ。

例の実在したカルト教団や、ほんの少し前の
わが国の首相など...の設定もありきたりすぎて
本当に、何か以前読んだことあるよなー...と思って
しまうくらいに分かりやすい。

ラストがハッピーエンドで暖かいのはいいんですが
あまりにも登場人物の周辺だけでほっこりされてもなぁ...と
妙に醒めた気分になってしまいます。良くも悪くも
年間数百冊を読み散らかすような悪食の自分には
物足りなさを感じてしまいます。

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by neon_books | 2010-07-22 15:01 | 国内作家ま~

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