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湊 かなえ / 往復書簡(幻冬舎/ハードカバー)

短編3作を収めた短編集なのですがその全てが
「手紙」のやりとりのみで構成された作品。
やはりこういった手法での上手さは湊さん
らしく安定してます。サイズ的にも短編は
合ってる方法ですね。

メールよりも手紙の方が考えながら文章を
「書く」訳だし、書いた後も校正したりして...。
より相手に伝えようとする意思が強い手法ですよね。
が故にその手紙のみで展開されるこの作品が持つ
切実さが読む側を惹き付けます。

ジリジリと焦げ付くような悪意や嫌悪感を
思わす「十年後の卒業文集」は今までの湊作品
の王道...と思いきや最後の最後は意表を突く
展開を用意していて意外性では一番。
他の2編も今までの作品にはなかった感情や
印象を与えるだけの作品ではないのが次作への
期待になりますね。ただ、こういったスタイルは
もう食傷気味ですが...。

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by neon_books | 2010-09-30 21:35 | 国内作家ま~

西尾 維新 / 新本格魔法少女りすか 3(講談社/ノベルス)

今作で完結なのかと思ってたら...違うのね。前作が
魔法でのフィジカルなバトルがメインだったのに対し
今作はメンタル面での神経戦。りすかと天敵のツナギ
同様に「キズタカ」とその最大のライバル「水倉鍵」の
およそ子供とは思えない高度な神経バトルは、もはや
二転三転する揚げ足の取り合いw。
読者的にはいい流れですねー。

キズタカら3人を迎え撃つ刺客達魔法使いも
残り3人になり最終局面へ向かうこのバトル・
ファンタジー...次作はいったいいつ読めるんですかねー?

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by neon_books | 2010-09-30 08:23 | 国内作家な~

本城 雅人 / W ダブル(徳間書店/ハードカバー)

野球ミステリを離れての初作品のテーマは「競馬」。
オビにあるディック・フランシスの再来...かどうかは
さておき、単純に面白い競馬ミステリだとは思います。

ブラッドスポーツとしての競馬と、謎の真相の一部が
しっかりリンクしている主幹のプロットは綺麗で
上手いと思います。なので作品全体として面白さが
あるんですが、細かい部分が個人的には気になったり、
別のアプローチの方が好みだなーと思ったり。
謎の背景や真相、そしてその結果が余りにも切ない。
(結果)悪人...というか犯人の人物像が好感が持てる
人物として描かれているので、どうにもこの結末は
哀しいよなー。

最近はすっかり「競馬」自体しないし、見ないし、
足を運ぶ事もなくなってしまったけれど...
久しぶりに「競馬場」に行きたくなる。
やはり疾走する馬は...五感が騒ぐ。

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by neon_books | 2010-09-29 08:37 | 国内作家は~

上甲 宣之 / 脱出迷路(幻冬舎/単行本)

えーっと...。こういったゲーム性の強い
非日常の脱出系シチュエーションサスペンスなのは
充分分かるし多少強引な設定やルールもありだと
思いますよ。んなアホな!という状況もそれ自体が
物語を面白くさせるなら全然OK。

なんですが...流石にコレはなぁ...。今までの作品では
そのギリギリの危ういラインをキープしていたのに
今作はそのラインを大きく割ってしまったような
もはや何でもアリのカオスなルール設定。後だし
ジャンケンの様な無法地帯w。流石に...ナシっすw。

せめてラストくらいはしっかりと決着つけて欲しい
ところだが、そこも「なんだかなー」的な着地。

ところで「にゃるらとてっぷ」って何ですかw?
西尾維新氏の「魔法少女りすか」の呪文にも
登場するんですが今作にも呪文として出てきます。
有名な呪文なのw? 確かに声に出して
言ってみると...気持ちいいけどw。
「にゃるら〜」

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by neon_books | 2010-09-28 08:08 | 国内作家さ~

ジャック・リッチー / カーデュラ探偵社(河出書房新社/文庫)

カーデュラシリーズを一冊に纏めた嬉しい文庫化。
更に追加でノンシリーズの5作、しかも新訳で追加
収録したリッチー初の文庫。

こうやって完全版で読む「カーデュラ」シリーズは
いいですねー。誰が読んでもその正体はルーマニア出身の
人間の血液を吸う、アノ方だと明らかなのに、基本的には
直接、その単語を使う事無く、冗談のような描写のみで
サラリと扱う独特のユーモア。更にはその伯爵自体が
人間社会で貧窮に屈してどんどんと落ちぶれて行く様は
なんともユーモラスかつ愛くるしいw。探偵としての
能力や操作方法は至って王道かつ人間臭いのもいいですね。

ノンシリーズの5作も、リッチーらしい「チョイ」キレの
ある短編でユーモアや哀愁やが滲む佳作。なによりシンプルで
短く、分かり易いのがいいっw。「いい殺し屋を雇うなら」の
バカバカしさと独特な展開は良質のコントのようです。

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by neon_books | 2010-09-28 03:45 | 海外作家

太田 忠司 / 予告探偵 木塚家の謎(中央公論新社/ノベルス)

前作が脱力系のややバカミスっぽかった「予告探偵」
シリーズのまさかの続編。
今作のように短編連作の方が設定が活きている
ような気がしますね。まぁ、前作がひっぱって
まさかの「アノ」オチだったから、こうするしか
なかったのかも...ですがw。

各章の年代やシチュエーションは踏襲した流れで
それぞれに起きた事件を予告探偵「摩神尊」が例によって
傲慢かつ高飛車な態度で謎を解くスタイル。
流石のキレを見せ、超人的に解決していきます。
今作の最大の謎は...その時空を越えて存在する
「摩神尊」本人になる訳ですが...。

前作を越える...脱力で...思わず苦笑するしかないという
豪腕かつ開き直りのトンデモな一冊w。
心と時間に余裕のある方なら...アリかなー。

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by neon_books | 2010-09-27 09:10 | 国内作家あ~

滝本 竜彦 / 僕のエア(文藝春秋/ハードカバー)

うぅぅ。ここまでコメント出来ない作品に
久しぶりに会ってしまった...。
感想を述べるための語彙や
感覚が全く自分の中に見当たらない...。

全部読み切りましたが...コメント書けず...。
自分が急に老け込んでしまって若者の
発する言葉が理解出来ないおじいちゃんに
なった気分です。完敗。

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by neon_books | 2010-09-26 06:03 | 国内作家た~

門前 典之 / 建築屍材(東京創元社/ハードカバー)

新作をよく行く書店で推していたので気になっていた
バリバリ本格派の作家さんのデビュー作にして鮎川哲也賞
受賞作品。ふむ...結構賛否両論あったみたいですが
確かに分かる気がします。人間消失、バラバラ殺人、その
遺体を分解、不可解な足跡による殺人...etc魅力的な
ワードと展開てんこ盛りで謎だけでお腹いっぱいw。
その全ての解決を探偵役の「蜘蛛手」が割と
淡白に解決していくんですが...この探偵「蜘蛛手」さん
が偏屈、理屈っぽい、やや奇行、そして焦らし上手と
ステレオタイプな探偵なのにやや辟易...としてしまう。

謎自体には魅力もあるし、真相や動機にも強引さも
あるけどまぁ、範疇として楽しめるんですが、個人的な
本格ものの醍醐味の「名探偵」による真相究明の過程と
方法が...トキめかず。ショボーン。

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by neon_books | 2010-09-26 01:59 | 国内作家ま~

西尾 維新 / 新本格魔法少女りすか 2(講談社/ノベルス)

ますます加速する少年ジャンプ...いや
「ジョジョ」的展開のアクション・ファンタジーの
第2作目。前作での事件をきっかけに少し、大人に
なった(結局のところいいコなのねw)「キズタカ」くん
の冴える戦略と圧倒的なチカラの「りすか」ちゃん
とのコンビは一段ステージを上がった感ありますね。

「りすか」の天敵の登場。敵の敵との凄絶な攻防。
その先は...もうお約束だよね。
「魔法使い」使い、そして赤の魔女、黒の魔女との
3人での出征。テンションあがって次巻へGO!なの。

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by neon_books | 2010-09-25 16:30 | 国内作家な~

北國 浩二 / サニーサイド・スーサイド(原書房/単行本)

初読の北國さん作品。前作の「リバース」を気に
なっていながら読めなかったので今作に挑戦。
群像劇のようなスタイルで心や周囲に問題や
悩みを抱える数人の高校生たちの心の崩壊や
成長をそれぞれに視点で描くスタイル。

その根底にはスクールカウンセラーを訪れた
彼等の中の誰かが自殺をしようとする事が
分かった新人カウンセラーがその自殺を
食い止めようとするのだが...。
というストーリー。
各人物の視点と時間が現在、過去とを短い
タームでテンポ良く展開され、誰が命を
断ってしまうのか...という部分と彼等の抱える
闇がリアルに押し寄せてきます。

ただ...途中に潜ませた伏線がアリアリと不自然で
結末は途中で読めてしまった...のが残念。明らかに
ポツンと異物感あったものね...。

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by neon_books | 2010-09-25 02:40 | 国内作家か~

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