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乃南 アサ / 禁猟区(新潮社/ハードカバー)

これまた初読になる作家さん。多作なイメージなのに
ここまで読む機会がなく...。
短編連作形式で警察組織の内部を犯罪を隠密に
処理する監査官、その中でも天然キャラの若い
女性監査官「いくみ」を中心にそのチームが
描かれていますが、今作の主人公はむしろ
その対象者たちなのかも。

警察機構だから起こりえる種の犯罪内容ですが
その切欠はほんの些細な日常の中での
少しづつのボタンの掛け違え...。
我々自身にもその可能性とその立場に置ける
間違った思考に陥っているのかもしれないですね。
なんとも悲哀に溢れた人間臭い作品でしんみり
してしまいます。

しかしだねーw。今作もオビの煽りは
相当にヒドいw。この作品の内容にこのコメント
つけるセンスって...どうかと思うんですがw。

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by neon_books | 2010-10-21 23:37 | 国内作家な~

倉知 淳 / こめぐら 倉知淳作品集(東京創元社/単行本)

短編集、同時2冊発行の片割れの今作。
こっちはバカミスに寄った内容の作品が
片寄って収録されてるような気が...。
唯一既読の作品「Aカップの男たち」に
代表されるような脱力系のストーリーや
ズルっとコケるようなオチが詰まっています。
でも、あくまでもミステリなんですよね。
その境界線は絶対に越えてないのでやはり
心委ねて読む事が出来るです。

「なぎなた」にも倉知氏自身による
あとがきと解説が収録されてますが、この
作品解説がまた脱力と苦笑を誘う内容で
読み終えてもなお、ニヤリとさせてくれます。

さらにボーナストラックとして「猫丸先輩」
シリーズの未発表作も収録。

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by neon_books | 2010-10-20 23:45 | 国内作家か~

西村 健 / 任侠スタッフサービス(集英社/文庫)

仲間が序々に集まってきて共通の敵に
向かって行く...って王道のスタイルは
やっぱりいいね。ワンピース然り
ドラゴンボール然り、古くはリングに
かけろ!もそうですね。今作も同様に
七人(!)の堅気達がヤクザのフロント企業で
ある「俱利伽藍紋々スタッフサービス」へ
派遣として集結していく。
...但し本人の意思とは関係なく、それぞれ
恫喝、女、暴力、色恋...などで半ば
強請られる形でですが...w。

渋々集まった七人達はその意図も目的も
分からぬままヤクザに取り込まれているので
読んでるコチラもその意図が読めないまま
運ばれるストーリーは確かにミステリ的でも
あって結構楽しい。
さらに警察の第四課もが加わっての情報戦
へと発展していく後半にはいるとようやく
今回の作戦の全貌が見えてくる...。

全編博多弁で交わされる会話がアノ方達
っぽさを上手く演出し、今作を更に
任侠ミステリとして成立させているのかも。

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by neon_books | 2010-10-20 08:16 | 国内作家な~

綾辻 行人 / Another(角川書店/ハードカバー)

600P以上の本を久々に読んだです。流石に
本格ミステリ作家の書くホラーですね。
単純に怖いだけではない、一筋縄では
いかない一気読み本に仕上がっています。
What? , Why? , How? , Who??と堂々と
ミステリの手順を踏んでいながらにして
学校のクラスを舞台にした怪談的な
都市伝説をベースにした、誰もが共通項として
認識出来るテーマにしているのが上手い。

やや、不思議かつ強引な設定もこれなら
読んでるうちに飲み込めるし、何よりも
最後には「Who?」の部分に焦点が置かれ、
ページ数関係なく貪り読んでしまいますね。
ホラーとミステリが奇跡的な配分で
ガッツリ融合しています。

個人的にあまりホラーは読む事が少ないのですが
ホラーのラストは一見ハッピーエンドに
解決したように見えて、その恐怖はまだ
続く...っていうエンディングが王道なのでは
なかろうか??と。
そういう意味でもバッチリ、ホラー小説なのだ。

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by neon_books | 2010-10-18 23:32 | 国内作家あ~

近藤 史恵 / 砂漠の悪魔(講談社/ハードカバー)

主人公「広太」が自ら招いた余りにも幼く、
馬鹿で残酷な仕打ちの代償は大きかったのか?
最初の物語からは絶対に想像出来ないまさかの
展開にやや、追いていけない部分もありつつ、
広太がどこまで転がっていくのかから全く
目の離せない不思議な作品。

舞台設定は1993年。この時代のあのクニを
こういった事で描く事の重要さがイマイチ
伝わってこなかったり、そもそも切欠と
展開と結果が見事にバラバラ過ぎて意表を
突く作品だけど感情的にどこに自分を
置いて読んだらいいのか...伝わりにくい
作品かもしれないですね。

そもそもの元凶の半分以上はアノ女性の
責任なんじゃないか??!!

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by neon_books | 2010-10-17 01:40 | 国内作家か~

小路 幸也 / 探偵ザンティピーの休暇(幻冬舎/文庫)

文庫書き下ろし!たまにはやるね幻冬舎w。
小路さんらしいハートウォームな人情ものの
変形的な作品。主人公はNYで私立探偵を営む
「ザンティピー」。その妹が嫁いだ先は
北海道の温泉宿。その妹からの助けによって
探偵は北海道へと...というシンプルなストーリー。
そして魅力ある登場人物たち。こういった素朴かつ
人情味のある人物...とくに老人を書かせたら
上手いですねー。男として憧れちゃう。

ザンテさんwが北海道でも、その巧みかつ
妙な日本語を駆使して発見された人骨、
昔から謂れのある伝説、そして妹が抱える
不安...など全てを解決する様は爽快かつ
その真相も温かい感情がジワっと。

小路作品らしい逸話。シリーズ化しないかなー。

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by neon_books | 2010-10-16 20:52 | 国内作家さ~

桜木 紫乃 / 硝子の葦(新潮社/ハードカバー)

読み逃せば後悔必至<怪物的>傑作! 爆発不可避、
忘却不能の結末ノンストップ・エンタテイメント!
...
...このオビ煽りで興味を惹かない訳がない。
そして...またやられた感のある作品。

正直良く分からなかった...。主人公の女性の
行動や感情の移ろいが全く理解出来ずに
作品の中に共有するものがここまで無いのも
珍しい...かも。男女間における、そして
親子間...人間の愛憎を興味の持てない人物を
通して展開される世界はあくまでも温度を
感じない、始終モノトーンな雰囲気。

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by neon_books | 2010-10-16 08:05 | 国内作家さ~

東野 圭吾 / 白銀ジャック(実業之日本社/文庫)

実業之日本社の文庫シリーズの立ち上げの
最初の作品は東野圭吾!しかも文庫書き下ろし
の新作! スゲーなー。力入ってます。
最近の作品の「カッコウの卵〜」もスキーが
題材でしたが、今作はそのスキー場そのものが
舞台に繰り広げられるサスペンスもの。

スキー場とその利用客が人質に獲られた形で
犯人からの身代金の要求が届く。そして
その攻防。王道のサスペンスで読み易いし
犯人探しの楽しみや、その真相の背景に潜む
更なる真相の多重構造は流石の上手さ!
安定感あるんじゃないでしょうか?

登場人物から消去法で今作の犯人と
真相はなんとなく途中で解ってしまうのは
仕方ないか...!?  いや...フェアでシンプルな
作品と言って良いのかも。

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by neon_books | 2010-10-15 20:55 | 国内作家は~

木下 半太 / 悪夢の商店街(幻冬舎/文庫)

お馴染み半太氏の「悪夢の〜」シリーズ。
今回は結婚詐欺師、天才ペテン師、ヤクザ、
魔法使い、そして5歳児(笑)が入り乱れての
騙し合いサスペンス。
ようやくここに来て化けた?? 今までは
やはり舞台臭さみたいなものが
抜けきれなかったですが、それが今作では
払拭されていてかなり良かったんじゃないかしら?

魔法使いとその師匠、結婚詐欺師とその親友との
過去を上手く挟み込み奥行きのある展開。
そして後半にようやく全員が追っているモノの
正体が明かされるのですがそこまでの
展開が面白いので、畳み掛けるようなスピード
決着でも充分満足。ベッタベタなラストも
作品に合ってて一安心っス。

同じように関西出身で劇団の脚本を手掛けた
中島らも氏が産んだ名作「ガダラの豚」
のような名作を書いてくれる事を今作で
少し期待しちゃいますw。

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by neon_books | 2010-10-15 01:10 | 国内作家か~

明月 千里 / 月見月理解の探偵殺人 3(ソフトバンク・クリエイティブ/文庫)

前作の複雑なルール設定とはガラリと異なり
割とシンプルな孤島の密室的な状況での殺人事件。
ただし、当然イレギュラー...というか変則的な展開を
見せてくれます。連続殺人...には至らず、殺人鬼と
しての存在だったキャラが早々に...という
なんだかよく分からないストーリーw。

幾つか重なる事件が全て別の事件でそれぞれ
犯人が異なるという上辺の表情のまま読み進めていくと
そのウラに潜んだ真相に妙に納得...は一応する...かな。

でも相変わらずなんだかややこしいw。折角登場人物たちは
凄い特殊能力を持ってるんだからも少し王道的な
分かりやすさで話しを膨らませたほうがよい気がして
仕方ないっす。なんかこじんまりした印象なんですよね。

今回は悪人に徹し切れなかった「理解」ちゃん...
ちょっと可愛いw。

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by neon_books | 2010-10-13 15:21 | 国内作家あ~

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