the books

<   2010年 11月 ( 47 )   > この月の画像一覧




牧野 修 / 再生の箱 トクソウ事件ファイル2(講談社/ノベルス)

ファイル1で解決したかに見えた「環境=脳」の
実験による大量連続事件。一見平穏に見える
日常が静かに壊れていくファイル2。法を遵守
する現代に於いて法では裁けない、もしくは
その裁きの甘い犯罪者に対する報復にダメな
方の「トクソウ」メンバーが再度渦中に
巻き込まれていきます。

今作も短編連作風なスタイルで展開される
いくつかの事件が集約されていき、予想外に
大きく渦巻く策謀に繋がっていきます。
誰がこの事件の糸を引いているのか?
思わせぶりな人物が多くなかなか的を
絞れないのもミステリとして読み応え充分。

ファイル1から張られた伏線もラストには
バッチリ回収され驚愕の真実と犯人が
浮かび上がってきます。
初読の牧野作品ですが、読んで良かったなー。

e0156857_10224977.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-30 10:22 | 国内作家ま~

牧野 修 / 破滅の箱 トクソウ事件ファイル1(講談社/ノベルス)

初読の牧野作品。全2巻で発売されていたから
ある程度分かってはいましたがこちらは
どうやら壮大な前振りの巻のようですね。
でも初めて読む牧野作品、思った以上に
面白く読めました。
ミステリや警察小説だと思って読むとアレですが
ホラーっぽいエンタメ系の作品として読めば
色んな事が気にならないくらいイケます。

一つの悪意のある実験により誘発される犯罪...
以前に五條瑛さんの作品で似た様なプロットの
作品を読んだ記憶がありますが、どちらも面白く、
こういった立証しにくい犯罪者(と呼べるの?)の
異常なまでの狡猾さが突き抜けていっればいる程、
読んでいると面白いw。

今作は今作で完結しつつ、ファイル2でここから
どう展開されるのか楽しみ!

e0156857_094874.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-30 00:10 | 国内作家ま~

井上 尚登 / ホペイロの憂鬱 JFL篇(東京創元社/文庫)

全く知らなかったんですが99年に第19回横溝正史賞を
受賞されているんですね。今作はサッカーと
ミステリ好きが講じて、ご本人が本当にゆるりと
楽しそうに書かれたライトなミステリ短編集。

個人的には全くサッカーって興味がなくて...オリンピックも
ワールドカップも一切見てなかったので、この作品も
サッカーメインっだったら...と不安でしたが、杞憂でしたw。
あくまでもサッカーチームとサッカーが舞台ですが
ミステリ的には日常の謎的なホンワカした謎解きで
キャラクターも愛すべき人物が多く登場して、
サッカー云々関係なく楽しめます。
勿論サッカーの事が好きで詳しい方は更に楽しめると思いますし。

東京創元のこういった軽めのライトミステリは
余りハズレがないので安心。

e0156857_1485882.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-29 14:09 | 国内作家あ~

平山 瑞穂 / 偽憶(幻冬舎/ハードカバー)

気になっていたんですが未読だった作家さん。
いつも平山夢明氏の近くに並んでるし(@図書館ね)
タイトルも気になる感じでした。その瑞穂氏の
書き下ろしの新作は初のミステリに挑戦との
ことでいい切欠かなーと。

ここまで作者の作品を読まれた方はどう思うのか
分からないですが、単純にミステリとして評価
するなら...微妙なのかなー? 所謂、犯人サイドの
動機面やそこに至る生き方やその心理描写、
そして被害者側の人間達の描写もやや疑問が
残るような部分が多いです。
15年前のある記憶を思い出せば31億円の報酬という
大枠は凄く面白いんですが、今作のプロットと
描く内容がチグハグな印象です。
犯人の取った行動も腑に落ちない部分が多くて
ラストになればなるほど疑問符...消えないw。

きっとミステリではない作品は面白そうな
予感がするので別の作品から再度、漁ってみようかしら。

e0156857_0271383.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-29 00:27 | 国内作家は~

永嶋 恵美 / インターフォン(幻冬舎/文庫)

覚悟はしていたんですがやはり想像通り
なんか後味の宜しくない、ダークな人間関係を
主題に描く短編10作。ほとんどが団地という
やや特殊な閉鎖生活環境に於いての人間関係は
自分も知ってるだけに...さらに嫌悪感がタップリ。
こんな短い作品で、なんだか...妙にイヤーな
気分にさせてくれるのは湊かなえさん以上っす。

更に読むものを女性不信にさせてくれそうな
くらいに女性の怖い部分、粘着した部分、
残酷でドライな部分、狡い部分...を女性に
書かれると正直...男性からしたら凹みますw。
こあいよーw。

e0156857_1726480.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-28 17:26 | 国内作家な~

佐藤 友哉 / 333のテッペン(新潮社/単行本)

「Story Seller」の1〜3に収録されていた作品に
小説新潮に発表したラストを纏めた土江田シリーズ。
Story〜で読んだ時は結構面白く読んだ記憶が
あるんですが、こうして纏めて読んでみると
これってミステリなの?? という何だか不思議な作品。
土江田と共に行動(結果的に)する制服を来た少女の
様な探偵の「赤井」とのコンビで事件を解決していく
事になるんですが...。

一つ一つの事件の真相はミステリファンからしたら
相当「うぉいっ!」と突っ込み待ちのような粗さだしw、
そもそも探偵が解決すらしなかったりと良く分からない。
全編に渡って書かれる「土江田」の過去の詳細や、その
事件についても思わせぶりだしw。その辺りに着目して
読むと相当ガックシな作品かも。

とは言え、さほどミステリとして期待していた訳ではなく
基本的には自分の持ってる「佐藤友哉」という、やや
特殊な作家さんの作品して予想外に読めたな...という
発見のある一冊。

e0156857_3535071.jpg



この歯切れの悪い文章の理由は...
画像で察してくださいませww。
e0156857_444042.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-27 03:54 | 国内作家さ~

耳目口 司 / 丘ルトロジック 沈丁花桜のカンタータ(角川スニーカー文庫/文庫)

自分がライトノベルに求めてるものはコレくらいの
無茶苦茶なものかもしれない。その無茶苦茶なものを
エンターテイメント性たっぷりかつキャラものとしても
充分最後まで一気読みさせてくれる爆発力と全体の
バランス。正直言って...面白かった。これも、少しづつ
ラノベに歩み寄っていったからこそだとは思いますがw。

きっと様々な作品のつまみ食いやパロディ、オマージュ
なんかあったりして好きな人は好きな世界だとい思います。
一人を除いて登場人物が全員狂人だし、その狂人達も
なんだかんだと苦悩を抱えつつも、何とか繋がっていようと
足掻いている(方法的にはやはり間違ってるけど)様も
切なく見える瞬間があって、人物として説得力があるなーと。

恐らくシリーズにしてしまったら続編以降は
微妙になりそうな予感が...。今作で完結してるし
これ以上自由には書けなくなってしまうのでは? と
危惧するくらいに綺麗に狂ってる作品です。

e0156857_23124036.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-26 23:13 | 国内作家な~

入間 人間 / ぼっちーズ(アスキー・メディアワークス/ハードカバー)

メディアワークスからのハードカバー作品。装丁も綺麗で
お金かかってますねー。入間氏の好きな群像劇スタイルによる
結構ハードな内容の長編。この人の文章って読むのに
時間がかかるんだよねー。今作はいつもより、言い回しや
無駄な文章も少なくて、みっちり濃い内容だけに、余計に疲れるw。
しかし、疲れた分読後も妙な達成感があって、決して
使った時間と脳みそとお金以上の何かが残ります。

友達がいない...たったそれだけの事だが、その中身は
深刻だし、そもそも友達って何? と考え始めるとゾッとする。
そんな友達がいない「独りぼっち」たち。「ぼっちーズ」の
どこまで行っても自分は自分。ただし誰かと、何かで
繋がっていることを真摯に感じることの出来る「ぼっち」たち。
ラストに一気に集約する前振りとエピソードに自分も
「ぼっち」たちの仲間入りしたような清清しさ。そして
100羽鶴のエピソードに思わず...拍手!

歳とってからというもの知り合いはいっぱい出来る。
ただし友達って何人いるんだろ?
自分も結局そうなのかもな...。

e0156857_15155138.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-26 15:15 | 国内作家あ~

若竹 七海 / みんなのふこう(ポプラ社/単行本)

コージーミステリの女王? 若竹さんのニヤリ系の
短編連作。風が吹けば桶屋が〜スタイルの
連鎖する不幸w。どちらかと言うと桶屋は
儲からない。むしろ潰れるwのが今作。
天然すぎる17歳の「ココロ」ちゃんが悪意に
さらされた事故に遭うと、その周囲に更なる
不幸(?)が返ってくるのだ。

出だしから充分面白いですが、ずっとこの
スタイルなの?? というタイミングで作品自体も
上手く転調してココロちゃんの不幸っぷりを
違った角度で上手く描いており、流石です。
入院中の章「弥生」では本人は登場しないのに
その不幸っぷりと、不幸のお裾分けがとても
ユーモラスに展開されます。

最後まで一環したスタイルで天然っぷりが
むしろ怖いココロちゃん、是非とも続編読みたいです。

e0156857_20453934.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-25 20:45 | 国内作家わ~

西村 悠 / 僕と彼女とギャルゲーな戦い(アスキー・メディアワークス/文庫)

流石、現役のゲームのシナリオライターらしく
各登場人物のキャラクターも上手いと思うし、
厭味無くベタで青臭いストーリーや台詞でも
引かせる事なく読ませてくれるし、失礼ながら
期待してなかった分結構惹き込まれます。

ただ...自分はこの世界に入っていくには歳を取り過ぎたか。
大学生主人公の「イチ」とその先輩(美女)の熱い想いは
分かる。その青臭さも伝わるしいい青春小説だとも思います。
でも、流石に現状の様々な自分の仕事に於ける閉塞感や
圧迫感のハンパじゃない状態には、遠い昔の出来事の
ように映ってしまう。作品の所為ではない...と思う。
あとは、今作で描かれるゲーム業界自体に
基本的に興味が全くなかったという事もあるのかな?

違ったテーマでもう少し練り込んだ作品を読んでみたい
と思った事は確か。今後の作品にはしっかり期待してます。

e0156857_5545766.jpg

[PR]



by neon_books | 2010-11-25 05:55 | 国内作家な~

private book review
by neon_books
プロフィールを見る
画像一覧

最新のトラックバック

フォロー中のブログ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧