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舞城 王太郎 / ディスコ探偵水曜日 中(新潮社/文庫)

怒涛の485P! 上巻以上に読み疲れるぞーw。グルグルと回る
パインハウスでのまるでセオリー無視の異能の推理合戦を
伏線にしつつ、意識が空間を決定する...という哲学的な
着地をすることによって、パインハウスでの事件の真相を
解くとともに、この物語を更に無限な広がりを持たせ、
よりカオスに雪崩れ込むという荒業を見せるこの中巻。

しまいにゃラスト近辺で梢を取り巻く不可思議な
現象にもしっかりとカタを付けつつ、更に事件の
核心へと切り込んでいく展開はもはやブッチギリで
こんな作品誰にも書けないし、書かないんじゃないでしょうか?
大袈裟かもしれませんが...もはや奇書の粋にいってるんじゃねーのw?

これ一回読んで全てを理解する人の脳みそを
尊敬すると同時に、引きますw。

さぁ、いよいよ下巻! でも600P超えなんだよなー。ぐへぇーw。

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by neon_books | 2011-02-28 09:21 | 国内作家ま~

舞城 王太郎 / ディスコ探偵水曜日 上(新潮社/文庫)

いつか読もうと思っていたんですがタイムリーに文庫化(上・中・下とは
思わなかったけどw)されたのでこれチャンスと読み始めましたが...
つ、疲れるーw。ミステリ的な入り口から、パラドックス満載なSFに
展開し、更にはもっとカオティックなもはや何だか分からない
世界にスピードを伴って突入する、唯一無二の小説なんでしょうね。

何だか分からないけど、決して読むことが苦痛ではなく
むしろ追いついていくのが大変というくらいの速度に
体力も気持ちも持っていかれます。まずはこの上巻の
終盤のカオス感と、中巻以降に対する期待感は半端じゃないです。
どこにどう着地しようとしてるのか、全く予想不能。
いやー、オモロイっす。

しかし...今作のタイトルの秀逸さと言ったら...。
ディスコと探偵とウェンズデイを組み合わせるセンス。
素晴らしすぎです。この時点で圧倒的な勝利でしょうw。

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by neon_books | 2011-02-27 13:47 | 国内作家ま~

古野 まほろ / 群衆リドル Yの悲劇'93(光文社/ハードカバー)

2010年末に発売されたので各ミステリランクにはランクイン
しなかった(であろう)まほろ氏の本格アイコンてんこ盛りの新作。
個人的には今作は別途でオビのキャッチ大賞を送贈りたい。
いいキャッチです。気になる方は書店で見てねw。

実はまほろ作品はデビュー作の「天帝~果実」を当時に
読んだだけでその後一切を未読でした。当時は良く
分からなかったんですよね。苦手な感じだったし。
今作は恐らく天帝シリーズとは違ってかなり読み易い
ですよね? まず主人公の「夕佳」と探偵の「イエ先輩」
のコンビのキャラと会話がポップ。イエ先輩のツンデレ
っぷりは相当に萌えますw。
そのラノベ的キャラに雪の山荘、謎の招待状。
クローズドサークル、犯行予告、ダイイング・メッセージ。
密室、生首、鬼面、あやつり、見立て、マザー・グース...
といった本格アイコンがこれでもか! と現れます。

犯人は誰か? という謎よりも、何故? どうして?
どうやって? に比重を置いた謎の解決編での、
伏線回収もバッチリで冴え渡ってます。

ただ、トリックの正体...凶器の回収とか密室を
構成する為の、方法的にはこれってどうなんw?
かなりトンデもな真相な気がするんですが...。
面白かったからいいけどねw。天帝シリーズ、今更ながら
読み始めてみる事に決定。

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by neon_books | 2011-02-26 05:23 | 国内作家は~

戸梶 圭太 / 判決の誤差(双葉社/文庫)

あぁ...そう言えば戸梶作品なんだよなーと、読み始めて
数ページで改めて思うようならしい作品。エロ、グロ、
ギャグ、下らなさを持ってして裁判員制度という制度に
対しての苦言、疑問を投げかけている...というよりも
茶化しているとしか思えない、バカバカしくも痛快な
作品。真面目に法廷ものや、裁判員制度の問題を
今作に求めて手を出すと...きっと不快感が大きく
残ってしまいそうなのでご注意をですw。

一見メチャクチャに、好き勝手に展開させた、今作に
おける裁判の判決ですが、結局のところ司法に
委ねられ、その結果が一般的に至極妥当であるが、
そこに至る理由のボカし方は、やはり曖昧。
むしろこの制度によっての曖昧さを正論化する、
逆に抜け道になっているのかもしれませんね...
と思わすような、しっかりとした刃を隠している、
ただ下らない作品ではないところが実に面倒臭いw。

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by neon_books | 2011-02-25 12:03 | 国内作家た~

北森 鴻 / ちあき電脳探偵社(PHP研究所/文庫)

昨年の2010年に48歳という若さで亡くなられた北森氏の
没後に文庫された、氏の唯一のジュヴナイル作品。
連載当時は小学三年生誌で連載されていたらしいです。
まさにバリバリの子供向け作品。
子供向けながら、そのシチュエーションは自宅に
スーパーコンピュータを持つ美少女小学生が
コンピューターとサイバー感たっぷりなゴーグルを被り
そのヴァーチャルな世界で、近所に起こる謎や
事件を解決していくという少しシュールなミステリ。

事件そのものは殺伐とせず、小学三年生も納得な
ほのぼのとした内容ながらも、子供だましとは
言えないようなトリックやロジックは流石の北森作品。

本当に48歳という若さでの死去は惜しまれます...。

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by neon_books | 2011-02-25 01:57 | 国内作家か~

小川 一水 / 煙突の上にハイヒール(光文社/単行本)

積本の山に埋もれていた...かつ初読の作家さん。実は
結構人気で昨年売れていましたよね? 中村画伯のイラスト
による表紙が多いので、善くも悪くも他の売れた作品と
混同してしまいそうですw。

SFというややハードルの高いジャンルにも関わらず
それをかなりライトなアプローチと、日常風ながら
実は非日常な、少し胸の奥がツンとするような
ストーリーを凄く自然に、上手に取り込むことで
SFとしてのテイストがかなり口当たりよく消化されます。
上手いっすねー。イメージよりも甘くなく程よく
ビターで、想像を越えて面白かったです。

近未来に起こりえそうなテクノロジーの進歩に伴う
ワクワクした高揚感と同時に、テクノロジーを使う
人間側にある既存の問題提起もしっかり書かれていて
流石SF作家としての矜持も伺えます。

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by neon_books | 2011-02-24 03:11 | 国内作家あ~

安田 依央 / たぶらかし(集英社/ハードカバー)

第23回小説すばる新人賞受賞作。オビの
コメントには大御所宮部みゆきさん!
読み易く、随所にユーモアもあり、
更に作家さん自信のキャラクターもありそうで
今後、知名度をあげてきそうな気配がしますw。

舞台...役者という事に思い入れを持ち続けた結果
社会の枠から、気がついたらドロップアウトした
独身アラフォー女性が、思わぬきっかけで働く事に
なった謎の役者事務所「ORコーポレーション」。
そこで演じる事になる役は日常の社会生活に
於ける一般の人間の代役。葬儀場での死体、訳ありの
新婚妻、セレブ女社長の母親としての代役...etc。

そういった代役を務めることで人との繋がりや
距離感、社会の中の自分の役割...これまで逃げてきた
主人公の「マキ」が痛切していく過程を描いています。
個人的にはさほど眼を見張るような感じはないですが、
何か別のテーマと展開次第では化けそうな予感...も。

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by neon_books | 2011-02-23 02:48 | 国内作家や~

千澤 のり子 / シンフォニック・ロスト(講談社/ノベルス)

途中から...少しづつ気がついてきたけれど、最終的には
まんまと騙されたミステリ。中学の吹奏楽部を舞台とした
青春のダークサイドミステリと言えるのでしょうか?
部内で囁かれる噂...部内でカップルが出来ると
その片方が死ぬ...という噂に沿って連続して謎の
死を遂げていく。その渦中にいる主人公「泉正博」が
辿り着く真相は...まさにミステリ然とした王道作品。

随所にその伏線というかトラップが仕掛けられて
いる訳ですが...結構分かり難くて、最後の種明かしでも
何度も遡って確認してしまいました。そして、部内での
噂と実際の事件の真相のリンクがやや弱い...かなー?と。
でも騙される爽快度は割と高い作品ですので、是非とも
人物の相関図を描きながら読んでみてくださいませ。

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by neon_books | 2011-02-22 08:20 | 国内作家た~

探偵Xからの挑戦状! season2(小学館/文庫)

NHKで放送された謎解き、犯人当ての為に作られた
ドラマと小説のメディアミックスシリーズの小説版の
第2作目。番組の都合上で今回は4話を放送していました。
その作家陣は辻真先、近藤史恵、井上夢人、我孫子武丸
と言ったミステリファンにはお馴染みな4人。

どの作品も犯人探しをメインに置いた安定した
内容で良質の短編として楽しめます。やや異質で
ミステリとしてギリのような井上夢人氏の作品が
個人的にはベスト! まるで頭の体操のようなほぼ
パズル問題なので、整理しつつ情報をメモして
数学的に考察していけば、その犯人は分かるのですが
それだけで終わったら単なるパズル。
ちゃんとミステリとして終わらせるというラストの
展開に思わず、快哉を上げたくなります。

今年もこのシリーズの放送も決まった模様です。
今回は更に減ってw、3作品の放映ですが
作家陣は北村薫、貫井徳郎、米澤穂信という
豪華な3名!! これは期待大! 最初の放送は3/23からです。

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by neon_books | 2011-02-21 07:15 | 国内作家その他

朝松 健 / 弧の増殖 夜刀浦鬼譚(エンターブレイン/ハードカバー)

作者自身がつい今年の1月に出たクトゥルー神話全書
の監訳をされているんですね。それもあって今作は
クトゥルーに都市伝説をミックスさせたような、破滅的な
パニックホラー作品になっています。
基本的には新しいアイコンではないですが、日常と
切り離せないという部分でやはり携帯電話というツールを
介したホラーは怖いもんですね。

今作のオビコメントにはなんと魔夜峰央氏のコメントが!
ほぼその時点でそく買いしてしまいました。そこに
書かれてるようにとにかく怖い...という程実は怖くは
なかったのですが、こういったホラーを読む事は少ないので
意外と楽しめました。ただどうしてもこういったテーマや
作風だと携帯小説...を彷彿としてしまうので重厚感が
足りずにやや消化不良気味でもあります。心理的にも
生理的にもこのくらいのホラーならご飯食べながら
読めてしまいますw。

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by neon_books | 2011-02-20 06:59 | 国内作家あ~

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