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伊園 旬 / ブレイクスルー・トライアル 2 東京湾岸奪還プロジェクト(宝島社/文庫)

もはや前作の大部分を覚えていないまま読み始めたのですが
やはり...結構シンドかったです。登場人物の背景なんか
覚えてないよなー。もう少し今作の前半部分で、上手く
なぞってくれれば...なんて思ったりして。

基本的には強固なセキュリティをかいくぐって、様々な
アイテムやコンピューター...そして知力を駆使して侵入するのが
メインどころとなるのでしょうが、今作はそのいづれのミッションも
いまいちピンと来なくて...侵入、攻略性のゲーム感覚のドキドキ感が
薄れているような印象を受けてしまいます。そのもの自体が薄いのか、
そこに至るまでの状況設定に裂いた時間と、その状況がスルりと
頭に入ってこない為なのかが分かりませんが...どっちにせよ
散漫な印象です。申し訳ない。

終盤の誘拐された娘達による脱出劇も、ちょっとあまりにも
「どうなのよ?」的な疑問符があるまま進んでしまうので
折角のプロットが活きていない...よーな気がします。
もっと侵入ミッション、バリバリに偏った作品を次作以降に期待。

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by neon_books | 2012-03-23 17:28 | 国内作家あ~

富樫 倫太郎 / SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室 4 黒い羊(中央公論新社/文庫)

読みたかったシリーズの一つ。ようやく入手出来て嬉しい。
今回はキラークイーンの異名を取るアグレッシヴな
殺人鬼近藤さんの登場でなく、全く別のタイプの
殺人犯罪者と対峙する事になる、ハグレチームのSROの面々。
相変わらずのつま弾き、および変人の集まりですが、
シリーズ2作目くらいから、今作の裏主人公的な存在感を
醸し出していた「針谷(通称ダーティーハリー)w」が
今作ではその異様な存在感が更に大きく、このシリーズの鍵
となっているような気がします。

過去3度に渡って犯人を射殺した殺人刑事。その家庭環境も
相当に複雑で、今作に登場する犯人とのオーバーラップは
次作以降の大きな展開にもつながりそうですよね。SROの
黒い羊ハリーのブラックボックスは閉じたままでいられるのか??

更には前作で打ちのめされた一課の女性刑事の今後の
絡みもいい感じの伏線となっていて、これ以降の作品に
寄せる期待も高まります。

「ジウ」シリーズあたりが好きな人にはハマるんじゃ
ないですかね?? 早く続き読みたいぉ。
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by neon_books | 2012-03-14 14:41 | 国内作家た~

横関大 / チェインギャングは忘れない (講談社/ハードカバー)

乱歩賞作家さんですね。少しづつ作風がライトになって
きている気がしますが、こっちが素なのかもしれないですね。
かなり読み易いし、会話のテンポも良いのでサクサクです。
今作は高校時代に出会った2人の少年と少女の物語ですが...
余りも夢物語...というか甘くて蒼過ぎるのが気になって
しまいます。流石にここまでの偶然...というかご都合というか...
には萎えかかってしまいますが、前述のようにテンポの良い
会話と主人公のスーパーマンっぷりが、厭味のない「いいヤツ」
っぷりに次第に引き込まれてしまいましたw。
結果...面白かったスw。

でも、後半の所謂ミステリ的なドンデン返しは、なくても
良かったのでは? と思ってしまいます。確かにストーリー的には
それなりの驚きはありますが、それ以上に困惑や、物語上の
必然性が感じられなかったので、ちょっと付け足し感を
感じてしまうのが勿体ないような気が...。
ライトな邦画やドラマの原作のような作品なのでベッタベタな
展開の方が受けそうだし...。
ここは、最後まで主人公「修二」の底抜けにいいヤツで
凄い出来るキレ者っぷりで押してもよかった気がしますw。

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by neon_books | 2012-03-12 00:09 | 国内作家や~

古野まほろ / 探偵小説のためのヴァリエイション「土剋水」(講談社/ノベルス)


シリーズ2作目。これは正直感想書くのが...難しいですw。
スゲー簡単に粗筋を書くと、ほんの数行で事足りる事件を
女子高生陰陽師探偵の「コモ」が、敢えて陰陽師の力を
駆使せずに、あくまでも本格派よろしく、の探偵ばりの
洞察力と、論理的な推理と思考によって事件の犯人を
あぶり出す...というものなのですが、この作品自体に
散りばめられた小ネタと、ギャグ(?)、やラノベ的な
文章。主人公「あかね」による妄想モード...etcで
かなりの分量がある為、シンプルな事件の割には
やけにページ数が多いw。でも、この事件以外の
妙なところに伏線が忍ばせてあったりと、実に
やっかいな作品。

でも、クセになるし、なによりもニヤニヤが止まらないし、
そのクセ、後半の探偵「コモ」の探偵的演繹法と探偵的帰納法
による犯人との対峙のあたりは厭味なほどに前半のチャラさを
覆すような、性格の悪さを剥き出しにしたような、文字と
思考による論破パート。しかも....「コモのひとことメモ♡」
なんて事をしながらなんだから...真剣に読んでいいのか、
良く分からないんすよねw。

題材にかるたを使っているのが非常に効果的で、世界観と
妙にリンクしているのが、実は素晴らしい。

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by neon_books | 2012-03-09 01:40 | 国内作家は~

三津田信三 / 七人の鬼ごっこ (光文社/ハードカバー)

コンスタントに佳作を書かれているホラーミステリ作家の
「だるまさんが転んだ」をモチーフにした書き下ろし。
どちらかと言うとやや、犯人探しのミステリ側に
寄ってるようで、ホラー要素は今回はややソフト目
かもですね。電話越しに聞こえる少女の歌声など
怖い要素はあるものの、さほどのオドロオドロしいもの
ではないので、ホラー要素な人が苦手でも問題ナシ。

誰もが知ってる子供の遊びになぞらえた連続殺人事件は
小学生の頃に遊んだ友人達を次々に襲うのですが、その
彼等の過去の現在の事件はリンクしていて、その中で
「だるまさんが転んだ」が上手く使われています。
ただ、登場人物が多くないので、単純に消去法で、
事件の所謂「犯人」は絞られてしまうんですよね。
その部分を上手く濁したり、細かいトリック(?)を
盛りこんで分かり難くしているんですが...少々無理が
あるようで、後半の「七人目」の子供の正体の辺りからは
やはりホラーミステリであって、本格とは違うんだな...と
思ったりしてw。

この方の作品に多く見られる主人公がホラー作家... という
設定は今作も健在で、その部分においての着地は綺麗に
決まっています。

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by neon_books | 2012-03-04 19:58 | 国内作家ま~

歌野晶午 / 密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社/ノベルス)

まさかの「〜2.0 」が、超意外な展開を見せ、日本ミステリに
新たに「SAW」的な要素を取り入れて作品の可能性を
グーンと拡げたこのシリーズの第三弾。相変わらず、登場する
人物達はWEBカメラを通じてのみですが、いつもの
あのハンドルネームの5人です。前作であの展開をした為に
今作は、最初からこの5人の正体については読む側の
ハードルが高くなってしまう為、実際のところは
今作のもとになるトリックについては、勘ぐったり、
察しのいい方なら、予想出来てしまったかもしれないですね。

今作ではある意味閉ざされたネット環境の中から
飛び出して、大きく世間を巻き込んでいく事によって
さらなるこの5人の予備軍を産み出してしまうのかも
しれないですね。怖い、怖い。
今作では一見、苦しく見える展開とストーリーかもしれない
ですが、次作への布石としてのステップだとしたら
やはり歌野晶午、恐るべしw。

各章で起す殺人事件のトリックを解くとともに、いかにもな
ネット住人で殺人狂である5人の正体を探るという2段構造。
この作品だけ読んでも楽しめる様に書かれていますが
やはりシリーズ最初からの通読をオススメします。

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by neon_books | 2012-03-02 01:08 | 国内作家あ~

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