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竜騎士07 / ひぐらしのなく頃に 第3話 祟殺し編 (上) (講談社/講談社BOX)

今回は前2作では意外と目立たないキャラだった少女
「北条沙都子」がメインのストーリー。その兄である
「悟史」の存在と失踪がよりクローズアップされており、
その因果関係と「沙都子」の置かれる苦しい環境が核になってます。

主人公の「圭一」を仮想の兄として慕うような
なんとも睦まじい関係から、圭一の暴走が顕著で
常軌を逸したシナリオになってます。
かなり不自然なんですけど...w。伏線ですかね?

やはり前半パートの仲良しぶりの描写は
3作目ともなると少々飽きてきました。
新たな登場人物も少し出てきて、
多少の動きも感じつつ、
まだ、秘祭「綿流し」も迎えていないので
事件も動きだしていない....そんな上巻。

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by neon_books | 2013-02-28 23:58 | 国内作家ら~

初野晴 / 千年ジュリエット (角川書店/ハードカバー)

ハルチカ高校2年の文化祭。吹奏楽部の熱血編は
少し休憩の刊ですかね。全体的にここまでに
登場した濃いキャラ(アホの子たち)が文化祭で
再登場したりします。全編通して、もうニヤニヤの
面白さ。多分、高校2年の文化祭って...一番楽しいん
だろうね。自分は未経験ですがw。

新たなキャラ「スナフキン(女性)」も颯爽と登場し
ピアニカ片手に颯爽と吹く姿は...かなりカッコいい。
今後の吹奏楽部にとっても関係して来そうな
重要キャラで楽しみ。文化祭本番では、君臨する
高スペック生徒会長。演劇部のアイツ、初恋ソムリエのアイツ。
3年生にして新キャラのアリス・クーパーな人...。続々と
アホの子たちのキラキラが堪らない。

そしていつもながらの表題作の素晴らしさ。
キラキラだけではない十代の痛みも、でも
それ以上に広がるその先の希望も引っ括めての青春。
このシリーズの全てのテーマが詰まってます。
しかも4編の短編を総括する落としドコロ!
冴え渡ってますね。

全くの蛇足ですが作中にバカボンのお巡りさん
(目が繋がった本官さんね)の引用がありますが、
実はアノお巡りさんって...個人で勝手にお巡りさんの
商売をしてるんですよねw。交番を個人経営してる
事業主なんですw。

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by neon_books | 2013-02-27 23:04 | 国内作家は~

北山猛邦 / 猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数 (講談社/ノベルス)

イラストとタイトルからだとコメディタッチの
キャラもののライトミステリなのかと思ってましたが
実は実験的かつ、本格ものの勝負作でした。
冒頭から、まさか孤島のクローズドサークルに
おけるガチの連続殺人になるなんて...。

基本設定は探偵助手を育てる日本唯一の
「探偵助手学部」に通う大学生のクンクンと
ゼミ講師「女探偵・猫柳十一弦」による
奇妙な形のホームズ、ワトソンミステリー。
この探偵猫柳さんのキャラと設定がまた
挑戦的で、殺人事件を未然に防ぐのを
モットーとして、咄嗟に出る台詞が
「いのちだいじに!」だったりするw。
ちなみに本人はかなり体力的にタフガイでもあるw。

さらに今作ではこの現代における
クローズドサークルの新たなシチュエーションを
提示しつつ、見立てやアリバイなど本格に
必要なアイコンをしっかり取り込んで、
今作を成立させちゃいました。面白かったー。

そしてラスト2行の猫柳さん。これはズルいw。
可愛過ぎるw。

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by neon_books | 2013-02-26 23:25 | 国内作家か~

デイヴィッド・ゴードン / 二流小説家 (早川書房/文庫)

デビュー作にして日本の各社の年間ミステリの
1位を総なめした三冠作品。作者自身が様々な
業界に席を置き経験や知識を好きなミステリの
形をとって、想いのたけを詰め込みつつ、
エンタメ作品として成立させた、まさに
初期衝動的な作品。故に評価が高いのかも。
基本的にはマニア、ヲタ目線の方...ですよね。
だからこそ、評価が分かれてるのかもしれません。

粗筋としては十数年前に猟奇的な
連続殺人事件が起る。その犯人は逮捕されるも
無実を主張しているが、死刑執行を待つばかり。
その犯人とされるシリアルキラーから
しがない小説家の主人公の元に、犯人の自叙伝の
執筆依頼が届く。その執筆取材のさなか、同様の
犯行手口で、連続殺人が発生。当のシリアルキラーは
獄中にいるという鉄壁のアリバイ。新たな殺人事件の
犯人は? さらに過去の事件の真相は?
というもの。

ミステリとしても充分の展開だし(多少の無理は
あるけど、目くじらを立てる程ではないと思いますw)、
何よりも短い章で展開されるテンポの良さと、
読み易さ、さらに、主人公「ハリー」のナイーブを
超えて、ダメ思考になんとも哀愁と親近感を
感じてしまう。さらにはそのダメ小説家を取り巻く
あまりにも男性側の理想的な女性陣のキャラ。この
バランスが琴線に触れる気がします。
ガチのミステリファンよりも、日本ではライトノベル
ユーザーの支持を得そうな気がするんですよねw。

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by neon_books | 2013-02-25 15:30 | 海外作家

花村萬月 / アイドルワイルド! (祥伝社/ハードカバー)

超越した美しい顔を持つ主人公「ジョー」。
その美しさで男女問わずに関わる人間を虜にする一方、
死神にように関わる人間も軒並み死んでいく。
ジョー自身が手を下した殺人も数知れずなのに
捕まる事なく、沖縄の青黒い空の下で暮らす...。
そんなジョーとインテリ女性「耀子」との
性と生と、そして破滅的なロードノベル。

当然ながらセックスと暴力とクスリと車と
バイクと、小説と...生と死がいつものように
展開されるゆえ、既読作? かと思うくらいに
いつもの萬月作品。それ以上でも以下でも
ないような気がします。

氏のロードノベルでいうと「風転」と
比べてしまうとやはりラストの失速感や
主人公への感情移入など...小振り感は
否めなかった...ス。

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by neon_books | 2013-02-24 11:30 | 国内作家は~

愛川晶 / ヘルたん (中央公論新社/単行本)

変則ながらも本格ミステリであり、かつ
介護現場とその環境を綴った一見、ほのぼの系の
作品。しかし...その内容は結構、重たいもので
悲しくも辛いストーリー。主人公の「淳」の
いい意味でふわふわした主体性のないキャラが
その重たさを軽くしてくれています。

両親の借金の都合で仙台から一人で上京する事に
なった「淳」。ある経緯から元名探偵と名高い
老人宅に居候をする事になる。学生時代に苛めに
あっていた淳が唯一恋心を抱いていた先輩
「葉月」と再会し、流れで淳は介護ヘルパーとして
社会人として再生を試みる。

というストーリーの中に淡い恋愛パート、
日常の蘊蓄、そして介護という仕事。
さらには元名探偵による安楽椅子推理に
よる事件の解決...etc 無理なく詰め込まれていて
そのどれもが押し付けがましくなく読める。
ラストの章では、登場人物が上手く絡みあい
重たく悲劇に向かっていくなか、その
落としどころも絶妙で清々しい。
いい作品です。

タイトル(ヘルパー探偵で「ヘルたん」)と
表紙のイラスト装丁で軽いキャラ小説だと思って
手にとった方でも...楽しめる筈の秀作。

書き下ろしとの事なので時間はかかる
かもしれませんが、続編...熱望です。

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by neon_books | 2013-02-23 00:33 | 国内作家あ~

竜騎士07 / ひぐらしのなく頃に 第2話 綿流し編 (下) (講談社/講談社BOX)

この綿流し編の問題としては、犯人は誰なのか?という
割と単純なものなのかも。双子という設定が作中に
どちらが、どちらなのか?というボヤかし方を
しているのが終盤の謎に繋がっているのね。

双子による入れ替わりが2人が結託しての行為ではなく
それぞれが自分の都合と思惑で、勝手に入れ替わって
いるというのは...斬新かも。

ホラーとしての怖さは前作の鬼隠し編の
方が心理的にはイヤーな怖さ故、今作の
印象やインパクトはやや薄いかもしれないですね。
祟りや呪いという正体不明の怖さではなく、
あくまでも犯人という人間との対峙だからかな?

今作の位置づけがシリーズ全体における単なる一つの
ストーリーなのか、大きなヒントや伏線なのか...
まだここまででは...分かりかねますねw。
そもそも、いくつかあるストーリーは並行世界なのか、
交わっているのか...非常に曖昧なのが厄介です。

さて、残る問題編はあと...3巻。頑張っていこー!

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by neon_books | 2013-02-22 00:02 | 国内作家ら~

竜騎士07 / ひぐらしのなく頃に 第2話 綿流し編 (上) (講談社/講談社BOX)

あぁ...前作の「鬼隠し」の続編ではなく全くの
別のシナリオなんですね。主人公の「圭一」の
パートナーを「魅音」に選択する事によって
始まる別のストーリー...といったところでしょうか。

前半のお気楽で長閑なおフザケなキャラパートは
流石に繰り返すのは...シンドいなぁ。「魅音」の
双子の妹「詩音」の登場で、ややこしさが増し
伏線が潜んでるのかと思いながら、読み始めると
この前半パートも安易に流し読みし難いw。

前作と基本設定はさほど変わらず「雛見沢村」の
ルーツ、その暗部。そして綿流しと謂われる秘祭。
「オヤシロさま」と呼ばれる村の禁忌。ここに
圭一が自分の意思に関わらず触れてしまう事で、
ホラーモードが発動。

前作を読んだ上で今作に望むと、小説というより
ゲームのシナリオを読んでる感覚が強い。
その感覚に陥ってしまうと、想像力を働かせたり
する事を脳が放棄し、ひたすらシナリオというレールに
沿って活字を追う...という作業に変わってしまう。
ただ、それを差し引いても...この先の展開
(バッドエンドなんでしょうが)が気にはなる世界観。

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by neon_books | 2013-02-21 23:39 | 国内作家ら~

麻見和史 / 水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係 (講談社/ノベルス)

女性刑事「如月塔子」シリーズの3作目。周囲の人物達の
キャラも固まってきてここから新たな展開が欲しいところ。
オビやキャプションには骨太警察小説とありますが、
そこまで太い感じではなく、主人公の「塔子」が
真面目が取り柄な普通の女性刑事というところが
逆に魅力なシリーズな気がします。
作中にも匂わせてますが、この塔子はあの
「姫川玲子」とは真逆なタイプですw。

今作は連続して起る刺殺殺人事件。その現場は
部屋中を赤の塗装が施されるという異質な現場。
さらにその事件に呼応するように、テロリストによる
都内連続爆発事件。公安も登場し、「塔子」は
過去のトラウマと爆発事件によって、心身が
疲弊する中、失態を起す...。そこからぼ再生と
両方の事件の真相を突き詰める。

という王道的展開。今回は塔子の相棒にして
上司の「鷹野」が大活躍。超人的な推理を見せ、
事件の真相に迫っていくのは、少しだけ強引かな...
と思ったりしますが、まぁ...許容内。

このシリーズ、もし続いていくなら、
少し大きな展開が欲しいところですね。

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by neon_books | 2013-02-21 02:13 | 国内作家あ~

木下半太 / 悪夢のクローゼット (幻冬舎/文庫)

人気の「悪夢の~」シリーズ。久々に読んでみました。
作者が得意としそうな閉鎖空間におけるスラップスティックな
シチューエーション劇のようなストーリー。
初期の作品に似たシチュエーションながら、確実に
展開や緩急が上手く、先の読み難い展開に一気読み。

将来がほぼ約束されている高校野球のヒーロー「虎之介」。
彼の通う高校のマドンナ女教師の部屋に呼ばれ、いざ行為の
寸前に突然の来客に遭い、クローゼットに押し込まれる。
その瞬間から、約束されていた将来が音をたてて崩れ始める。

というストーリーの中に、二転三転するドタバタな展開や
まさかの人物がまさかの場所から現れたり、そして
まさかの過去が明かされ...と目まぐるしく、スピーディー
かつサービス精神に溢れてます。かなり無理で強引な
部分もありますが...。まぁ面白いし、問題なし。
多分...木下作品の中で映像にしたら一番インパクトの
ある作品だと思います。

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by neon_books | 2013-02-20 00:01 | 国内作家か~

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