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熊谷 達也 / 銀狼王(集英社/ハードカバー)

熊谷作品の狩人ものでテンション上がらない訳がないと
大船に乗ったつもりで読み始めるも...一向にその
テンションが上がってこない...。風邪ひいてて熱っぽいから?
なんで? どして?
二瓶と数少ない狼の生き残り「銀狼」との対決自体が
人間側である二瓶のエゴが強いものによる戦いだから
感情的にも覚めてしまうのかしら。銀狼自体も番の雌狼や
その仲間を二瓶に仕留められ、失っていくも、あくまでも
淡々とその獣の情念をたぎらせているからなのか...。
感情をどっちに振って読んだら良いのが...自分で
上手くスタンスが取りにくい作品だった...。

でも、山に住む彼らと人間とのこういったやり取りや
関係性においては今までの作品よりも、よりリアルに
ドライに書ききっているのかもしれない。

最後に二瓶が失ったものは自分の肉体や相棒だけではない
心の中の大きなものを結局自らの手で、己で失くしたのかも。

熊谷 達也 / 銀狼王(集英社/ハードカバー)_e0156857_1354768.jpg




by neon_books | 2010-07-20 13:54 | 国内作家か~

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