人気ブログランキング | 話題のタグを見る

the books

ジャック・ケッチャム / 隣の家の少女(扶桑社/文庫)

前評判から分かっていたので、胸の奥が刺し込まれるような
痛さが終始付き纏う、読みながら本気で辛くなる作品でした。
分かっていて読んでるので、仕方ないですが、まさか
ここまで....とは。ここまで読み途中でシンドくなる作品は
過去に出会ったことないかも。
なのに、最後まで読んでしまうのは、自分もこの
語り手である「デイヴィッド」同様に残酷な傍観者に
なりうる可能性が充分にあるから...なのか?

内容やあらすじを書こうとするだけで、辛くなるので
書けませんが...決して人に「是非!」と勧める作品ではなく、
人間の残酷さ、狂気、そして子供といえども、こういった
部分を支配下に置かれた環境では関係なく、そして
際限なく流出してしまう...という恐怖。
そこに嫌悪を抱きながらも、少女を助ける事もなく、
ただひたすらに傍観するという事で付き纏う悲劇。
ごくシンプルな構図のストーリーながら、ここまで
オブラート一切なしで書ける作者の精神も尋常ではない...のかも。

珍しく読書...を躊躇うことになったトラウマ作品になりそうです。

ジャック・ケッチャム / 隣の家の少女(扶桑社/文庫)_e0156857_1142264.jpg




by neon_books | 2011-06-23 11:42 | 海外作家

private book review
by neon_books
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最新のトラックバック

フォロー中のブログ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧