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デイヴィッド・ゴードン / 二流小説家 (早川書房/文庫)

デビュー作にして日本の各社の年間ミステリの
1位を総なめした三冠作品。作者自身が様々な
業界に席を置き経験や知識を好きなミステリの
形をとって、想いのたけを詰め込みつつ、
エンタメ作品として成立させた、まさに
初期衝動的な作品。故に評価が高いのかも。
基本的にはマニア、ヲタ目線の方...ですよね。
だからこそ、評価が分かれてるのかもしれません。

粗筋としては十数年前に猟奇的な
連続殺人事件が起る。その犯人は逮捕されるも
無実を主張しているが、死刑執行を待つばかり。
その犯人とされるシリアルキラーから
しがない小説家の主人公の元に、犯人の自叙伝の
執筆依頼が届く。その執筆取材のさなか、同様の
犯行手口で、連続殺人が発生。当のシリアルキラーは
獄中にいるという鉄壁のアリバイ。新たな殺人事件の
犯人は? さらに過去の事件の真相は?
というもの。

ミステリとしても充分の展開だし(多少の無理は
あるけど、目くじらを立てる程ではないと思いますw)、
何よりも短い章で展開されるテンポの良さと、
読み易さ、さらに、主人公「ハリー」のナイーブを
超えて、ダメ思考になんとも哀愁と親近感を
感じてしまう。さらにはそのダメ小説家を取り巻く
あまりにも男性側の理想的な女性陣のキャラ。この
バランスが琴線に触れる気がします。
ガチのミステリファンよりも、日本ではライトノベル
ユーザーの支持を得そうな気がするんですよねw。

デイヴィッド・ゴードン / 二流小説家 (早川書房/文庫) _e0156857_15293990.jpg




by neon_books | 2013-02-25 15:30 | 海外作家

private book review
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