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安萬 純一 / ガラスのターゲット(東京創元社/ハードカバー)

鮎川哲也賞を受賞した前作であり、行方不明探偵「ピート」
シリーズの第1作目を未読のままでしたが、読み始めてしまったので
結局ラストまでいってしまいました。
第2作目となる今作の舞台は東京。そして20歳というキーワードのみで
数カ所での殺人とも、集団自殺とも判断のつかない事件の連鎖が起る。
巧妙に集団自殺に見せかけた殺戮なのか? 爆弾事件と毒殺事件の
犯人は同一なのか? そして、一向にその姿はおろか、影さえ見せない
犯人は誰で、どんな動機を持って、この殺戮に及んだのか?
謎はいい具合に引っぱりつつ、後半の名探偵の登場を待つだけ!
というテンションで読めるかと思いきや...。

自分としては、その犯人自体は割と早い段階で匂いを感じてしまった
ようで、「ピート」によって軽快に明かされる真相は、イマイチ、
気分的に乗れなかった...。かも。
いくつか、強引だよなー...と思ってしまう部分(動機とか)や、
ダイイングメッセージの件などは今作の内容には、
ちょっと馴染んで無かったような気もするし...。

とは言え、結構一気に読んでしまったし、やはり名探偵による
謎解きはミステリの醍醐味でもあり、何だかんだで面白かったのかも。
きっと作品を追って、面白くなる作家さんの様な気がします。ミステリにも
ユーモラスで、ライトな作品がかなり多くなってきてる今、敢えてこの
路線で、もっとハードな作品をガッツリ書ききれる大作を期待。

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by neon_books | 2012-02-06 23:34 | 国内作家あ~

福田和代 / ヒポクラテスのため息 (実業之日本社/単行本)

これが今迄の作品と同じ作家さんの作品なの!?? あまりにも
テーマも文章も主人公も異なって最初に違和感を感じて
しまいますが、そんなものを吹き飛ばすような素敵な作品。
病院経営をド素人が、携わっていく事を追った作品ですが
主人公がズブの素人であるが故に、現在の日本が抱える
病院経営の問題、医療についての矛盾、そして、医師達の
思いが凄く分かり易く、ストレートに伝わってきます。
病院と言えども、そこは会社経営であって、そこで何を大事に
すべきか...非常にシンプルに書かれています。
ここに書かれている事は最もすぎて...何故、アノ会社(自分が
勤務してた)はこういった当然の事が出来なかったのだろう...と
いう思いが沸々とわいてきますw。やはり経営者、会社のトップとして
指針も無ければ、責任感もない人だったんだな...。

福田さんの今までの路線をハードとするなら、今作は
かなりソフト路線で、強いて言うならば、坂木司さんや
有川浩さんのようなタッチで描かれていますが、そこは
福田作品。医療、医学、病院経営に関する資料をガッツりと読み、
取材をされているのは今までの作品と同様ですね。
姿勢は同じなんでしょうね。

安直にハッピーエンドに行かなかったラストも、まさかの
主人公「翔」の天然っぷりで、逆の意味で可能性がさらに広がる
素敵なラストに思わず、ジワっ...と来そうでした。
また...たまにこのソフト路線も読みたいな。

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by neon_books | 2012-02-02 14:09 | 国内作家は~
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